日本が世界に誇るべき美しい写真集
もう本屋で見つけて、
ひとりでニマニマしながら見ていました。
先日は『寝起き女子』の写真集を見てニヤついた話をしましたが
今回も写真集つながりです。
和菓子 WAGASHI ジャパノロジー・コレクション (角川ソフィア文庫)
- 作者: 藪光生
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川学芸出版
- 発売日: 2015/01/24
- メディア: Kindle版
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和菓子の写真集とも言えるこれ。
ページを開くたびに
「うはー」「たまらんわー」
とか思いながら見ていました。
ぼくは和菓子がめちゃくちゃ好きです。
単なる味の問題ではありません。
そこには、体全体で季節を楽しもうという
日本人の失いたくない贅沢さがあると思うのです。
季節を食べるということ
Sakura and Mt. Fuji / 桜(さくら)と富士山(ふじさん) / TANAKA Juuyoh (田中十洋)
日本人は四季を楽しみます。
紹介した本の中にもあるのですが、
「山笑う」
「山滴る」
「山彩る」
「山粧う」
「山眠る」
という
日本人のこのような山への表現を見られるように、
山がまるで生きているかのように、
自然に対して愛着を持って、
そして敬いの気持ちを持って、
過ごしてきました。
そして、
四季の移り変わりを感じ取り、
受け入れ、楽しんできました。
ふきのとう / akira yamada
和菓子は基本的に
砂糖、水飴、米、小麦、小豆などの
数種類のみの材料を使って表現されます。
洋菓子のようにフルーツを彩りに添えずに
それすら餡で表現したりします。
なのに、その表現の幅と言ったらハンパないわけです。
なかでも
「和菓子」と言うと多くの人が想像する
「練り菓子」。
「練り切り(白餡に 求肥やツクネイモを混ぜて練ったもの)」に
食用色素で色をつけて様々なかたちに仕立て上げたものです。
Wagashi: Traditional Japanese Confectionery: 和菓子、京都 / Nullumayulife
代表的な種類の一つは、
牡丹(ぼたん)などの花をかたどったものですが
それ以外にも
「雪うさぎ」のような動物や
「冬支度」のように事柄を
表現することもあります。
(『WAGASHI』の中には写真があります)
そういった季節の表現を
数少ない素材からつくりあげ
目で見て想像し、
口に入れ
体全体で感じる
それが和菓子の哲学として感じられるわけです。
その点で
ぼくの好きな和菓子を言えば、
それが一番感じられる水まんじゅうが一番好きです。
葛饅頭は夏を彩るお菓子ですが、
そのぷるぷるとした見た目が水を思わせ、
夏にも涼しげな印象を与えます。
目で見て、涼しさを感じ
その想像力で口の中に入れる。
そして涼しさを体全体で感じる。
最高の季節の楽しみ方だと思います。
見る、想像する、身体で感じる。
自分いっぱいで季節を楽しもうとするその粋な和菓子が、大好きなんです。
和菓子と言えば、このマンガも超オススメです。
あんどーなつ―江戸和菓子職人物語 (1) (ビッグコミックス)
- 作者: 西ゆうじ,テリー山本
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/06/30
- メディア: コミック
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西洋菓子学校を出た主人公安藤奈津が、
老舗和菓子屋で和菓子の魅力に引き込まれていく姿が、
とても面白い作品。
(作者が途中で亡くなったので未完なのが残念です)
和菓子 WAGASHI ジャパノロジー・コレクション (角川ソフィア文庫)
- 作者: 藪光生
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版
- 発売日: 2015/01/24
- メディア: 文庫
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