出会い
「考えたけど、Aさんしかいなくて」と、なかなかにガヤガヤしたカフェの隣の隣くらいの席で、 男性が話していたのがチラッと聞こえる。 そういう言葉ってのはなぜだかやけにハッキリして聞こえる。「告白してる」 ぼくと一緒にいた女友達が言う。 「だね」 …
例えば自分の前に2人の異性がいたとして。 めちゃくちゃ好きだけど、たまに用事を作って会う人。 そんなに好きでもないけど、毎日会ってる人。どっちのほうが好きになるか?近くの人になってしまうのは、悩みを自然と出してしまうからだと、思うのです。2012…
おいおい、クリスマスイブにそりゃないだろうよ。 カフェで近くの席から聞こえてきたその言葉だけは、 無我夢中で論文を書くぼくの耳にもはっきり届いて、手が止まる。 「別れたい」 カフェでそばに座っていたカップル 女性がそんな言葉を切り出したのはさっ…
もうずいぶんしばらく前になるのだけど、夏場にあまり人と会って話ができていないときがあって。 そういうときに、ふと手に取った小説「阪急電車」を読みました。阪急電車 (幻冬舎文庫)作者: 有川浩出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2010/08/05メディア: 文庫…
「ヨリ戻したんだけど、結局は、またダメだったんですよね」 とその女性が切り出す。Pasta with tomatoes / Luca Nebuloni ヨリを戻したことは彼女から聞いていた。[ヨリを戻す] 一度別れた二人がまた一緒になること。[糸をヨル] 2つの糸をねじり合わせて、…
片思いか恨みか彼女には分からない。 けど、なんとかして彼を気にかけさせようとしていたのは確かだった。 告白した。 けど、フラれた。あっけなくフラれた。 最低だったのはそれからだった。さくらの滝 / alberth2
四年の恋愛というのは大きい。 ああ、と彼女は思う。 ノートの間に挟まっていた映画の半券がふと落ちてきたから。 一体にして、どっからどこまでが自分のものか相手がくれたものか分からない。 別れてしばらく経つのに、気を抜くと昔の彼氏の面影がひょっこ…
「絶対に忘れられないようにしてやる」 と彼女は思った。 「ごめん、他に好きな子ができたんだ」 と彼は平然と言ってのけたから。 その子どんな子? わたしのほうが考えてるよ? もう一回考えなおさない? 泣きすがることもできた。 けど、彼女はそうはしな…
「どちらにしようかな」 なんて言うポップさで恋がうまくいくなら、こんなにも人は悩まない。 「どっちも大事なんだ」 だから彼女も悩んでいた。Baklava, Pomegranite Ice-Cream, Mastic-flavoured Custard - degustation - Ottoman Cuisine / avlxyz
本気で好きだから付き合い始めたのか? という質問に答えるなら、それは違う、というしかない。「運命の人」 そこまで言うと大それたことかもしれないけど 出会うなら、そういう人と、と彼が思っていたのも確か。Project 365 - Day 124 TOMATOES, OVER 30,00…
雨の朝 その言葉の次は、どこか物語が続いていく。 そこにいるひとを想像する。 雨を見ながら本を読むひと。 雨の音とジャズが入り混じる音を聞く人。 雨の窓から差し込む光を何をするでもなく見る人。 何かこれから始まるような、そのままそこで待つような …
腹が立っていました。 「だいたい合コンなんて行ってもさ、 そういうとこに来る人なんてたかが知れてるんでしょ。」 そう言った知人に。 その人に対して、彼女は「ナルシスト」と言いました。bitter melons / kuromeri