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人生かっぽ —佐藤大地ブログ

哲学、言葉、人生観、仕事、恋愛、など人生をかっぽするような物語をつむぎます。宮城県 仙台市を主な活動拠点とする佐藤大地のブログです。2014年からEvernote公式アンバサダー。大学院では政治学を研究していました。

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「ゲスな女」と「尽くす女」。なぜゲスなほうが幸せになれるのか【ゲスな女が、愛される。】

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こんなにしているのに、私は好きになってもらえない。愛されない。
ときにぼんやりと、ときにクソ真面目に、考えていたこと。


『ゲスな女が、愛される。』という本を手に取った


なんだか刺激的なタイトルつけてうさんくさい本だなあ、なんて思いながら
ふらっと興味本位で手に取る。

この本が、読んでみてなかなかに良かった。
うなづきながら読む。
そして、買っていた。



本書が書く「ゲスな人」=「ゲスデレラ」という存在。

ゲスデレラとは
・卑しいひと
・厚かましいひと
のこと。

こういうひとのほうが、幸せになれると書いていて。



ゲスデレラになれる人となれない人の違いには「引き算の考え」と「足し算の考え方」の違いがあるそうで。


これか、と思う。




頑張る人は「足し算」をしている


DSC00729
DSC00729 / Koinos Zoi Photography


「足し算の考え方」とは、
やることをどんどん増やす考え方。


好きになってもらうため、愛してもらうために、
「あれをしよう」「これをしよう」とどんどん足していく人。

逆に言うと
あれをしないと好きになってもらえない、これをしない愛してもらえない、
と考えるひと。


「引き算の考え方」とは、
足し算とは逆に、やらないことをどんどん増やす考え方。


好きなってもらうため、愛してもらうためには、
あれをしなくても、これをしなくても大丈夫、とやらないで済ます。

つまり、
好きになってもらったり、愛されるために、何か特別しなくても私は愛されるべき存在だ、
と考える人。

そしてこの引き算の考え方をできる人が、ゲスデレラ。

わがままで、自分勝手で、人に嫌われても構わないって思っている人が、ホンモノのお姫様。

(本書より)


そっか、こういうことだったんだなあ、と思う。



どうやったら私は愛されるの?という罠


Mostly Red Peppers
Mostly Red Peppers / Muffet


ふられたとき。

ぼくのように足し算の考え方で、条件付きで愛情を考えるひとは、
愛されないとき、愛されなくなったときの反動も大きい。


「こうしたから嫌われたのかな」
「こうしなかったから嫌われたのかな」


「愛される」という結果に対して、
「愛されるための条件」という矢印が何本も頭の中に浮かび、
一体にしてどの矢印が必要だったんだろう、ダメだったんだろうと悩む。


 条件
 ↓
「愛される」←「条件」
 ↑
 条件

みたいに。



つきあっているとき。



このひとに一体何をしてあげれば、
嫌われずに済むだろうか、一緒にいてふさわしいだろうか、
そんなふうにばかり考えていて。

そこでもやっぱり
愛されるための結果に対して、愛されるための条件という矢印が毎日浮かんでいて。

そして、その矢印が薄くなったりすると不安で、
「してあげないと!」と思って、せっせと尽くすことを始める。

なのに、相手からの反応が良くなくて
「どうしてダメなの」
「どうして気に入ってくれないの」
なんて思ってふさぎ込む。



付き合い始めのとき。




「じぶんのどこが好きなの?」
なんて確かめて、
「だからじぶんは愛される」って理由を確認していて。

安心したくて。グラつきたくなくて。
この関係を一生のものにしたいから、と。

愛情がなんとなく不透明になるたびに
「どこが好きなの?」
と何度も確認していて。




片思いのとき。



「どうしたら相手は好きになってくれるだろうか」
ってことを考えて、
いろんな作戦を考えていて。




そうやって、いつも、どんなときも
愛されるためには条件があって、
じぶんはそれを満たして、満たし続けないといけないんだ、
と考えて、悩み続けていた。



そう、まさしくじぶんは「足し算の考え方」ばかりをしていて
だからこそいつも、相手との関係が不安定だったのです。
というか、他人にじぶんを支配されていて、安心するときがなかったのです。



それに、この本を読んで、気づいて。




「存在価値」を認めよう


Red Pepper on White_2
Red Pepper on White_2 / Ano Lobb. @healthyrx


本をさらに読み進めると、「足し算の考え方」をどうしてするようになってしまったのか、という原因があって。


それは、母親を幸せにしようとする経験が大きい、と。

「お母さんの役に立つ自分でいれば、愛される」と思っていたということは、逆に言うと「お母さんの役に立たなければ、愛されない」ということになってしまいます。
つまり、お母さんの役に立ちたかったけど、助けられなかった、困らせたっていう罪悪感が、あなたの根っこにこびりついているということ。
どうにかがんばったら、そのときはじめて愛される、と思い込んでしまったのです。

(本書 p74)


引き算の考え方ができる人は、「存在価値」を認めてあげている、といいます。

存在価値っていうのは、ありのーままのー みたいな考え方。
存在しているだけで価値があるという考え方。

だから引き算ができると、
何かを頑張らなくても、愛されるべき存在だと胸をはっていい、
という考えることができる。



だから、何かをしなくても、胸をはればいい。
いいの、だいじょうぶ、私は何かをしなくても愛されていいし、愛されるべきだし。
そう考える。
なにもしなくても価値がある。



何もしなくたって、与えなくたって、無理しなくたって、背伸びしなくたって
私はそのまんまの私で大丈夫、オーライオーライ。



それで嫌われるんなら、しょうがないよ、と。
どうせ、私は愛されるし、幸せになるし、と。


そうやって、誰かに好かれるために無意識にこびを売っていたのをやめて、じぶんをもう一度考え直す。


そんな満足感で、この本を閉じました。





一緒に読みたい本

本書では、そんなことがもっともっと書いてあります。
具体的にどんな口癖や考え方をすればゲスデレラに近づけるのか
そんないくつかのここで紹介しきれなかった解決策も書いています。


『ゲスな女が、愛される。』



「恋愛工学」のような「相手を変える」テクニック論ではなくて、
「じぶんを見つめ直す」ことで「モテる」「愛される」という考え方を変えてしまおうというものだから。
そういう意味ではぜひ比較して読んでみるとより理解が深まるはず。

『ぼくは愛を証明しようと思う。』


恋愛工学についてはこちらの記事copy.hatenablog.com



あ、あと、もう少し哲学的な見方で読みたい方は
『嫌われる勇気』を読んでみてください。
流行りとかどうとかなく、めちゃくちゃ読みやすく良い本。
いつかレビュー書きますね。

『嫌われる勇気』

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え



人生を、かっぽしよう

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