僕が時給1,200円のバイトを初日に辞め 時給680円のバイトを選んだワケ
「すんません、
やっぱ働きたくないので、
辞めます」
30110 Helmond callcenter Rabobank int 03 (Kerkstr) 2009 / Ben Kraan Architecten BNA
会社の秘密保持の書類の前で印鑑を握って、
たぶん、3分くらい考えた末の
その言葉。
ぼくは辞表届けのように提出書類を出す。
「え、なんで?」
きょとんとする、
たぶん働いたら上司になったであろう、男性。
「んーちょっと、違ったので」
業務開始と同時に
電話の音でガヤつき始めた部屋から
飛び出した。
誰の顔も見ていない。
誰の顔も分からない。
アルバイトを初日で辞めたのです。
テレアポの仕事でした。
登録書類を書いている時のあの男の言葉。
「ぼくらはお客さんに
売ってあげているんですから。
買わないお客さんに
頭を下げる必要なんて無いんですよー」
そして
それでへらへら笑う周りの環境。
それが我慢できなかった。
サービスを何だと思ってるんだこの会社。
世の中そんなもんだ。
言ってしまえばそうなのかもしれない。
けど
前回のバイトが
バイトスタッフだけでも
本気で会社や顧客のことを
考えることを意識していた環境だったので
その差に我慢ならなかったのです。
くそー時給1,200円だもんなー
登録書類を目の前にして
持ったはんこが止まっていたのは
そのためでした。
一生後悔する。
結局その書類に何も刻まずに
提出したのは
自分自身の哲学と言う
一円にもならぬもののため。
ぼくらは
時間を売っているのではなく
次に価値あるものに変えている。
そう思うのです。
そりゃ人生金やで。
いやぼくもそう思うよ。
哲学ばっかり語ってても
やってみないと動かない。
ただ、ですよ。
たとえそこで
困難や違うということに遭遇しても
たとえ
お客さんに売ってあげてるんすよー
とか言ったとしても
最低限、ここなら逆境を越えて行きたい
と思える場所ではあってほしいとは思うのです。
テレアポの場合
ぼくにもそこが足りなかったわけで。
ぼくもきちんとそういう場所なのか
ってことを見ていなかったんです。
時給だけを見続けていたわけだから。
もしかしたら
魅力的なスタッフはいたかもしれない。
けど、その環境を見て
ぼくはそうは思えなかったのです。
最低賃金+5円の世界へ
「どうしよっかな」
しばらく次のバイト先を考えていたときに
以前読んでいた本が目にとまりました。
これは以前の会社に
バイトとして務めている時から
すでに読んでいて
大規模な仕組みに
どう指示出しをしているかを参考にしていて
鈴木敏文さんの哲学に
「すごいなあ」と思っていました。
それを思い出したのです。
書籍ではすごかった。
けど現実はどうなのだろう。
彼のつくった仕組みの中で
働いてみたい。
すぐに求人雑誌で求人情報を探し電話して
そこから6ヶ月ほど務めることとなります。
時給680円。
その当時の宮城県の最低賃金は675円。
アルバイトとしてもっともありふれていて
稼げないバイト。
かなり悩みました。
やっぱり。
「え、マジで」
コンビニで働きたかったんですよ、
とぼくが言うと
だいたいの先輩スタッフは変な顔をしました。
その顔はポジティブな顔ではなくて。
オーナーですら変な顔をして。
そういう場所で働く決意をしたのです。
けどやっぱり自分がトップに惚れ込んだ会社の現場が
実際はどの程度なのか見たかった。
一緒に働きたかった。
だったら
たとえそこがひどい環境だとしても
やってやろう。
関連する記事
はたらくことが虚しくなるとき - 人生かっぽ — 佐藤大地のブログ
たかがコピーとりがなぜ僕を感動させたのか 後輩が実践したたった1つのこと。 - 人生かっぽ — 佐藤大地のブログ
仕事の大切さをたかが封筒づめで教えられた。 - 人生かっぽ — 佐藤大地のブログ
明日を楽しむちょっとしたコツ - 人生かっぽ — 佐藤大地のブログ
「はたらく」に関する最近の記事もチェックしてみてくださいね。
「はたらく」の記事
毎日複数記事アップ中!最新記事はこちらに登録すれば見逃しません。簡単に登録できます。