できない人間が周りにいるのは、何よりも自分のせい
どいつもこいつもバカばっかりだなとか
できない人に囲まれるとついつい思ってしまうことがあります。
人の能力を伸ばすものってなんだろうかって思うんです。
その人のそもそもの才能なのか、それとも…
ある面白い実験があります。
学生たちにネズミを使った迷路実験をさせるのに
二匹のネズミを学生の2つのグループにそれぞれ渡す。
これはよく訓練された利巧な系統のネズミ、
これはまったくのろまなネズミと言って。
Merlin the rat--super sweet / mariposavet
結果的にその二つのグループの間で
迷路実験の結果には優劣の違いが見られます。
「訓練された」と言われたネズミを渡された学生たちは、
ネズミを丁寧に扱って、
「のろま」と言われたネズミを渡された学生たちは
ネズミをテキトーに扱う。
その両者のネズミへの期待度の違いが
実験結果に反映されたものと実験者ローゼンタールは考える。
そこで、これは教師と学生の間でもありうるのではないかとも。
これは
1963年ローゼンタールとフォードが
大学で心理学の実験として実際に行ったもの。
出典は
ピグマリオン効果 - Wikipediaより
ぼく自身、いま家庭教師をしていて
いろんな生徒さんを見ていますし
さらにはその前は予備校でいろんな生徒さんを見てきました。
不思議なことに
最初にぼくが生徒を「できない子」だと思っていると、
できない人に対する対応になる。
その結果、最後には
「だからできないんだよ」
と無意識のうちに結びつけてしまうことになる。
相手が欠けた存在に見てくるから、
欠けたところばっかり気になって指摘する。
けど、
相手ができる人、ひとりの大人だ
と思って敬意を持って見ると
「あれ、どうしてできなかったの?」
という言葉が先に来るはず。
できるはずなのに。
できない相手を責めようと言うよりも
「なぜできないのか?」の解決策を考えようというほうに頭が働くんです。
人は自分の見える世界しか見えない
なんてことを言ったのは哲学者カントですが
周りが「できないやつら」に見えるのは、
何よりも「自分がそう見たいから」なのだろうと思います。
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