人生かっぽ

人生かっぽ —佐藤大地ブログ

哲学、言葉、人生観、仕事、恋愛、など人生をかっぽするような物語をつむぎます。宮城県 仙台市を主な活動拠点とする佐藤大地のブログです。2014年からEvernote公式アンバサダー。大学院では政治学を研究していました。

MENU

佐藤ノート№38 〜数学の才能〜

follow us in feedly


「どうした佐藤」

高校の数学の先生が
そう驚いたのも無理はない。
学年での成績が10位に入る僕が
「たかが」数学の小テストで
赤点を取って再試験の教室にいたからだ。
周りには「できない子」ばかりいた。
そこに僕がいるのは
先生からしたら変に映ったかもしれない。
けれど本人からしたら
気持ちはどうあれ
自分がいるべき場所だった。


数学が嫌いだった。
大っ嫌いだった。
僕は幼稚園くらいから
塾のような場所で
算数・数学とやってきた。
小学校の算数なんかちょろいもんで
学校なんか出なくてもよい程だった。
異変が起きたのは中学校二年生のとき。
「ちょっと分からない」
という気持ちが出てきたけれど
大丈夫だと余裕ぶって見せた。
今まで勉強してきた「貯金」が
切れたことを
認めたくなかったのかもしれない。
そしてその放置状態は
高校でも続いた。
そこそこはできた。
けれどそこそこ以上いかなかった。

自分には才能があるという壁。
それが僕を伸び悩ませた。
マルコム・グラッドウェルが
『天才!』の中で
「天才」になるには
一万時間練習を積む必要があることを
述べた。
ただし、漫然とは練習したって
何も伸びないと思う。
日々変化はしないかもしれないが
それでも変化を求めて練習する。
それはかなり苦しい。
自分から乗り越える壁を探し
それを越えようとしているようなものだ。


二浪目が終わる頃
数学が大好きになっていた。
春からずっと数学ばかり解いていた。
やはり実際に問題を解けた喜びは
何のご褒美にも代えがたかった。
続けるから楽しくなる瞬間を味わう。
それをまた味わおうと続ける。
必然の結果だった。

たかだか一年間数学を勉強し続けても
一万時間には程遠い。
しかし
天才にはなれなくとも
天才の片鱗にはなれるかもしれないし
真剣に向き合うことを続けなければ
誰だって能力は衰える。




今日も素敵な一日でありますように。