「あいつは天才だしな」「すごいなあ」
こう言った瞬間、負けが決まる。
天才、才能がある、センスがある、バケモノ、宇宙人
ぼくはよく使っていました。
こういった言葉は
自分たちよりもはるかにレベルが上の人たちに向けて、よく使う言葉ですが
ぼくはこう言いたいのです。
それは違う。天才なんていない。
天才は、凡人が自分が努力しないことを正当化する発明品だから。
本記事は5回シリーズ記事「失敗して失敗して成功する方法」の第一回目です
Red grape / Tomas Sobek
受験期、ぼくは数学が大の苦手でした。
数学が大学入試を受ける上で足を引っ張り続けました。
「数学の才能ないしなあ。英語がんばろう」とか「あいつは天才だからな」とか。
できないときによく言っていたのがこういうこと。
もっともっと思い返してみれば
部活のときでも、「あいつはバケモノだから」なんていう比喩を使っていました。
ちょっと頑張れば届きそうな目標やライバルを見たとき
その標的を追い抜いてやろうと頑張ります。
それがもうちょっと遠くまで行くと
ひがみや妬みや陰口を叩いて標的を落とすことで、自分との距離を近づけようとし始めます。
そしてそれがかなり遠くまで行くと
もはや標的に対して何を言っても無駄だと思うので、動かない自分を正当化し始めます。
もしも自分がアイドルに本気でなりたいとき、
テレビに出ているアイドルを見たら。
「うわあすごいなあ」と言うかもしれません。
もちろん尊敬の念は必要なことだと思いますが
一方で、
「くそ、悔しいなあ」と思ってその人を食い入るように観察して今後の自分に生かすか、
その場でテレビを消してアイドルになるためにレッスンをし始める人のほうが
この先アイドルになることができると思うんです。
だって、頑張れば自分もそこに行けると思っているわけですから。
「すごいなあ」と言って
「自分とは違うなあ」と自分から距離を作った瞬間に、
「自分はそこまで頑張りません」宣言をしたようなものです。
尊敬のふりをした、動かない自分の正当化です。
だから絶対に負けたくないなら
「天才」「才能」「センス」とかそれに似た言葉で距離を取らない。
Its forking complicated / wizgd
ぼくの場合は、二浪したときに
どうしても数学の成績を上げたくて
数学の成績を良くなりたいならできるやつを見よう
そう思って
予備校の医学部のクラスに潜り込んで彼らの勉強法を観察することに。
ただ
圧倒的なレベルの前に泡を吹きそうになりました。
けど、そこで吹いてひれ伏したら下を向いて生きるしか無い。
彼らも人の子
と歯を食いしばって少しでも彼らの方法を盗むことに必死になりました。
そうして、気づいたのは
彼らはセンスで数学の問題ができていたわけではなくて
まずは解答に使う戦略を何個か出してから、的はずれっぽいものを捨て、
あとは残った2個なり3個なりの戦略をひとつひとつ試していることが分かりました。
例えば、
最大値を求める問題で、二次関数か?微分か?ベクトルか?相加相乗平均か?
ベクトルと微分は無さそうだ。
よし、二次関数と相加相乗平均をひとつひとつ試してみよう、という具合に。
もしも相手のことを
センスがある人間だから、天才だから、という考え方をしていたら
絶対に彼らのワザを見ようとは思えていなかったと思います。
Fork Mirror Reflection / zeevveez
天才なんていない。生まれ持ったセンスなんてない。
ただ、彼らはそのことに人生で多くの時間をかけてきただけ
寝る間や食べる時間も惜しんで考えてきただけ。
そして、自分はそれをしてこなかっただけ。
天才
それは「彼ら」が作った言葉じゃなくて
凡人側の「ぼくら」が作った言葉で
言ってしまえばたったそれだけなんだろう。
そう、思います。
明日は、
「失敗して失敗して成功する方法② 〜 人はまずやらないことを選びたがる〜」
(タイトルは変更します)
を更新予定です。
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