別れぎわ、これが一番卑怯で一番やさしい女性の言葉
「大丈夫ですよ、わたしなんかより、
きっといい彼女が見つかります」
そう言って出て行く。
主人公 八日堂(ようかどう)は
出て行く栖佑(せいゆう)を引き止められず
閉まったドアを悲しさで叩き続ける。
『嘘つきパラドクス』という作品を先日観ました。
ひょんなことから知人に紹介してもらって
夜も更けた誰もいないオフィス、入社当時から気になっていた癒し系の同期栖佑日菜子のトラブルを解決することになった草食系男子・八日堂俊介。名古屋にいる彼氏の愚痴をこぼす栖佑に、とっさに提案したのは「ホントの彼氏の替わりに、うそでいいので代用品の恋人にしてくれませんか」!? 微妙な距離感から始まった‘うそ’の関係だったが、エスカレートする衝動と矛盾。うその恋人の境界線は食事?キス?それとも……。徐々に崩れゆく二人の関係は‘うそ’で始まり‘うそ’で終わるのか? 心と体の触れ合う一瞬までを、丁寧かつ過激に描いた究極の恋愛パラドクスが始まる。
レンタルショップで設定を読んでみたら
すごく気に入ってしまって。
ちょっとエッチなシーンが多めですので
(R18です。察してください)
もしかしたら抵抗ある人がいらっしゃるかもしれませんし
また、ご家族、付き合いたての恋人で
一緒に見るものではないのかなあとは思います……(笑)
(R18です。察してください)
ただ、本当に設定や登場人物たちの
気持ちの動きとかは本当にナイス。
「嘘で恋人同士になった人間同士が
最終的にどんな気持ちになってしまうのか」
という所をとてもきちんと表現できています。
こんな気持ちになるなら
どうして近くに行ってしまったんだろう。
間違っていたんじゃないのか、やっぱり。
でも、好きだ。
そんな、じわっと恋の喜びや悲しさが染みてくる作品です。
男性も女性も見れる作品です。
で
この作品中にも出てくる
「わたしなんかより、
きっといい彼女が見つかる」
という去り際の台詞。
こいつが厄介です。
こいつはぼく自身も遭遇してきましたし
男性陣と話をしていてもよく出てくる別れの台詞なのですね。
この言葉、
ぼくは
最も卑怯で、最もやさしい、考え抜かれた言葉
だと思うのです。
というのは、なぜか。
それを考えるためにまずは
男性が別れ際によく使う卑怯な台詞を考えてみます。
「全部おれが悪いから。ごめんね」
という風に謝って終わる言葉。
どっちかと言うと、これは
相手とすぐに別れたい、説明をするのが面倒くさい。
だから
悪いことを全部自分がかぶって終わらせよう
と思って出る場合が多いです。
けど、真相はたいていのところ
本当に自分が悪い部分なんて分かってないし
それほど悪いと思っていなかったり。
ひどいやつですね、まったくほんとに。
けど、こんなズルさ、女性は結構分かっていて
「悪いと思ってるならアタシのために直してよ」
と思っていたり口に出しますよね。
それでも結局別れると
「悪いと思ってたのになんで? 卑怯者」
って感じです。
その後はどうなるかと言うと、
先日の記事http://copy.hatenablog.com/entry/joseiwasureruで紹介した
こちらのようになります。
で、段々と元カレの文句になる。
そう言えばこんなことが嫌だった。
こんなこともあった。
マジ最悪だった。
えーなんで付き合ってたんだろ。
取り戻したいわ、時間。
男性としてはうまく別れられたとしても
相手にとって最悪な相手で終わる可能性もあります。
大きな傷を残して、その治癒は女性に任せるわけです。
一方で女性の最強の別れ文句
「わたしなんかより、良い人が見つかるよ」
という言葉はどうでしょうか。
基本的にはこの言葉は
男性の「全部おれが悪いから。ごめんね」の考え方と同じです。
「わたしなんかより」 →「自分はだめな人」
とすることで、
間接的に自分が非を背負って、
だから別れようとしています。
ほんとのとこ、別れる理由は様々でしょう。
相手がもう好きじゃなくなった、
もっと好きな人が見つかった、
あるいはそれ以外の何か
その理由はどうあれ、
「あんたが悪いんでしょう」なんて言わずに
できるだけ穏便に済ましたい。
しかし、こっからが真骨頂です。
「私が悪い」とだけ終わらせず
「あなたにはもっと良い人が見つかる」と言うことで
「あなたはすごく素敵な人だよ」
ということを伝えて相手を高めている。
そうすると、
いくらか男性のプライドが保たれて、
というかくすぐられて
男性はなんだか別れは悲しいけど、
相手は許してしまうのですね。
これぞ恨みっこなしの別れ方なわけです。
そして相手も傷つけない。
自分でつけた傷にきちんとバンソウコウ貼って別れるという。
女性がこんな論理的な計算までしているとは思いませんが
というか思いたくありませんが
体得しているんでしょうね。
誰も敵に回さない言い方、別れ方を。
恐るべし女子。
しかし、だからこそ
ズルいと思ってしまうんですよ。
そんなことを思い出したり
感慨にひたるようなシーンもあった
『うそつきパラドクス』
「付き合うって何だろう」
「好きって何だろう」
「別れるって何だろう」
そんなことをしみじみ思う作品です。
お時間つくってぜひ見てみてくださいね。
PS せいゆうさん役の本山さんがマイブームです。
予告編はサムネイルがすでにエロさが…
うそつきパラドクス公式サイト
サイトを開くと動画が再生されますので音声に注意!
公式HPから動画配信チャンネルも調べられます。
U-NEXTだと16日間無料トライアルで見られます。
作品検索 | U-NEXT
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