人生かっぽ

人生かっぽ —佐藤大地ブログ

哲学、言葉、人生観、仕事、恋愛、など人生をかっぽするような物語をつむぎます。宮城県 仙台市を主な活動拠点とする佐藤大地のブログです。2014年からEvernote公式アンバサダー。大学院では政治学を研究していました。

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“添い寝フレンド”という関係を彼女は持っていた

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目の前にいた女性が言ったことは、
ぼくには不可解でしかない考え方でした。


「同じ部屋でTV観たり、料理つくったり、ご飯食べたりはするよ。
 一緒に横になって寝ることもあるし。
 けど、キスはしないしセックスもしない」

Wine from Pantelleria
Wine from Pantelleria / Navnetmitt


「ちょっと待って、それおかしくない?」
自分は寛容だと思っていたけれども
さすがに口をついてそんな言葉が出る。

「あ、まあおかしいって言えばおかしいかもね」


そんな子には見えなかったのです。
いわゆる「真剣なお付き合い」をする女性だと思っていたのです。


「普段あまり
こういう合コンみたいな場所
行かないんです。」


その日の始まりに言った言葉とのギャップに
空いた口が塞がらない。


“添い寝フレンド” 略して “ソフレ”
最近になってこういう傾向も出てきたらしいけど

現代の「友達以上、恋人未満」関係の真相 | さとり世代は日本を救うか? | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト


まあ、お察しの通り
これは“セフレ”から
文字ってきたものなんですけど


今思えばその女性も
ソフレを持っていたのでしょうね。
しかしセフレとは違い
「キスもしないしセックスもしない」そう。


「もう1年半になるね」
ワインのせいか衝撃の事実が
抑揚もなく繰り出される。


「彼氏は?」ぼくが聞く
「いません。ていうかいりません」
いや、可愛いからちょっと狙ってはいたのだけど
もうそういう考えは頭からすっとんでいる。


「楽しいの?」
「楽しいよ」


「寂しくなるときない?」
「ぜんっぜん」


「彼氏じゃないの?」
「彼氏はメンドクサイ」
メンドクサイ?
思わず眉間にしわがよっている自分。
「面倒くさいって何が?」


彼女は一瞬口を閉じたかと思うと
あとは矢継ぎ早に言う。
「なんていうかこう
そういう風になると自分の時間が
束縛されるというか
とられちゃうと言うか
色んな制限かかってくるじゃない
そういうのはちょっとなと思う
さみしくないようにはしたいけど」


「だから、彼氏じゃないのか」
理解したフリをする。
理解してないけど。


「連絡は?」
取り調べしてるみたいになってくる。
「連絡はしたいときにします」
「どういうときにするの?」
「さみしくなったときに」


そうか、さみしくなったとき、か。


Cheesecake Pancakes
Cheesecake Pancakes / ralph and jenny


紹介した記事の中では
このソフレが出現してきた原因として

彼らの生きる
「ソーシャルメディア村社会」では、
うわさ話や陰口が多く、
告白の失敗や別れた事実などが
すぐに拡散されてしまい、
結果、若者たちは
なかなか恋愛しづらい状況になっています。


としているのですが

ぼくはソフレの出現は
SNSなどによって
簡単に連絡関係になれるから

じゃないかと思うのです。


と言うのは
SNSがないときには
異性に連絡をするためには
連絡先を聞かないといけなくて
それは結構な勇気だったのです。


言わば
あなたを恋人が恋人候補だと考えていますよ
というサインにもなったわけです。


けど、今はそんな勇気もいらない
だから
連絡できる異性が
必ずしも恋人候補とは限らない。


連絡を取りたいなら
相手を簡単に探すことができます。
Twitterで検索して一方的に連絡することもできます。
Facebookで実名検索して友達申請することもできるし。



ちょっと前まで
「恋人以外の異性に連絡したら浮気」とか
言う人結構いたわけですよ。
そんなことしてたら
SNSとかやってらんないですよ。



逆に言うと
以前は、彼氏彼女という“特権”を得ないと
できなかったことが
今は、できてしまう。


だから精神的な安心感は
簡単に連絡できる相手と
(それが異性かどうかはともかくとして)
満たせるんですね。



そういうわけで

飛び越えた先に、何があるのかは分からない。
もしかしたら何も無いのかもしれない。
けど、飛び越えたい、そう思わずにはいられない、あなた。

付き合いたいんです、飛び越えますよ - 人生かっぽ — 佐藤大地のブログ


そういう付き合うという「飛び越える」ことによる
面倒臭さのほうが
大きく感じられるようになってしまった。




たださみしい。
何となくさみしさはある。
それはたぶん身体的なさみしさで。


だから
自分の邪魔されないくらいの関係を持って
お互いに身体的なさみしさを埋め合わせる。


キスやセックスまで行くと
彼氏彼女という縛りが出てくるから。
気持ちはそれを否定しても
無意識で愛着のような縛りになってしまう。
身体ってのはそういう強さがあります。


そういうことなんだと思います。
猫と添い寝みたいなもんですか?(笑)


Red Wine Ripples
Red Wine Ripples / Yogendra174


合コンがなんだかわびしい気持ちで終わったのは
その時が初めてでした。


「今日も連絡するの? その人に?」
とぼくが聞いたときに
「さみしくなったら」
と言った彼女を街中のひとが
突如として抱きしめてあげれば良いよ
とそんなことを思って
背中をお見送りしたのは、覚えています。




本文中で紹介した記事



現代の「友達以上、恋人未満」関係の真相 | さとり世代は日本を救うか? | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト



付き合いたいんです、飛び越えますよ - 人生かっぽ — 佐藤大地のブログ



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