なぜ、ミスしても「今後は気をつけます」しか言わない人は信用できないのか
やばい、やってしまった。
仕事相手に提出する書類にミスがありました。だから言いました。
「今度から気をつけます」
Project detail: Document design / Design Feast
ぼくはよく忘れ物をしたり、寝坊をしたり、ケアレスミスをします。
失敗をしてしまったときに、「今度から気をつけます」はある種の決まり文句。
その日の件でも同じように言ったのですが、相手の方が言いました。
「『気をつける』は何の解決にもなってないから、僕は信用できないな」
それが、自分に気付かせるきっかけになりました。
「気をつける」は解決になってはいない
自分が仕事を一緒にしていた方に、書類上の確認ミスをしてしまい、それを指摘されたときでした。
失敗をしてしまったことについては特に強く言われることはなかったのですが
ぼくが「すいません、気をつけます」と言うと
相手の方は
「『気をつける』は何の解決にもなってないから、僕は信用できないな」
と言われたわけです。
そして
ぼくを叱ってくれたその人はこう続けてくれました。
「気持ちや意識なんていうのは、そうそう簡単に変えようと思って変えられるものじゃない。
本当に申し訳なく思ったり、次は失敗しないと決意しているなら、
行動を変えて欲しいし、それを僕にも一緒に話して欲しい。
そうすれば、きっと少しずつ状況は変わっていくはずだ。」
その言葉は重くのしかかりました。悔しさとか、イラつきとか、全部が一緒になって。
変な根性論が嫌いなくせに、何かって言うと
「気をつける」とか「気を引き締めるとか」言っていた自分がいて。
どこかで、それくらいの気構えで自分は何とかできると過信していたのかもしれません。
それを聞いて、ぼくはその場で
「今後は書類のチェックで、自分が決めているポイントは必ず二回、目を通します」
と言いました。
「ミスしないように気をつける」のでは何をして良いか分かりませんが
「自分が決めているポイントを必ず二回、チェックする」だったら迷うことなく実行できます。
そしてまたミスが出てしまったら、それはまた行動を変えていく。
この「意識ではなく行動を変える」ということは色んなことで言えます。
運転をするときも
周りに注意するためには、左右確認するための首の動きをするから、結果的に注意できます。
注意するという意識がある → 注意する行動が出る
ではなくて
注意する行動が出る → 注意する意識が出る
という流れだったわけです。
また、これは後で大学で習ったのですが
心理学でもジェームズさんとランゲさんが
「悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しい」と述べていまして。
「悲しい」気持ち → 「泣く」行動
ではなくて
「泣く」行動 → 「悲しい」気持ち
というわけです。
(ジェームズ=ランゲ説)
逆に失恋したときの対処法でも
動くから元気になるというものが以前の話でありました。
別れを引きずりダメになる彼女。救ったのはバイトの先輩がかけてくれた一言 - 人生かっぽ —佐藤大地ブログ
Home grown / maessive
失敗すること自体は誰にだってあると思います。
初めてのことは誰だって未熟なわけで、
全部が全部うまくいくことのほうがおかしい。
けどだからと言って、
そこで「気をつけます」と言って、その場で責められることを逃れようとしているだけでは
たしかにその場は回避できるかもしれませんが
結局はまた同じミスを繰り返して根本的な解決にはならない。
そのとき、ぼくはそう気づきました。
ぼくらは政府や大きな機関が失敗をすると
「具体的な対策を考えて、提出しろ」
と言いがちなんですが、
それは人のフリ見て我がフリ直せで
自分も同じように具体的な行動こそ考えるべきなんです。
ぼくはこれを教訓に
後輩にも、家庭教師などで生徒を相手にするときも同じように言いました
失敗したときに「気をつけるようにします」と言われても、
1度目は「そっか」で済ませることが多いのですが、
もう一度失敗したら「意識や気持ちじゃなくて、行動を変えよう」と言う。
そうすると少しずつ少しずつ、改善されていきます。
意識や気持ちは変えづらい。
だから、小さくても良いから行動を変えていく。
人生を、かっぽしよう
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