佐藤ノート№31 〜手紙〜
二浪目の時に
使っていた携帯電話の
保存メールフォルダに
宛先を入れていないメールがある。
送りたい相手のアドレスはない。
そのメールは
二浪目が始まる直前の自分から
二浪目にもがいている自分と
二浪目を終えた自分に宛てたものだからだ。
「好きなことしていますか。
人生に妥協していませんか。
今こうしている間にも
僕はどんどんあなたに
近づいています。
希望よりも怖れのほうが
大きいです。
ずっとこのままでいれたらな
と思います。
でもそれじゃ何も進みません。
良きも悪きも踏み出さなければ。
どうせ動いてゆくのなら
自分の足で動きたい。
あなたが思っている姿が
あなたです。
誰かに
何かに
丸めこまれないでください。
あなたの信念を信じています。
でも信念は
たまに忘れ去られてしまうときがある。
この一瞬の情熱を
伝えることはできないけど
くみ取れるはず
あなたなら。
もっとやれたのにって
戻りたくないくせに
意地は張りたくない。
絶対にいやなんだ。
自分の存在を疑わせられる状況は。」
僕は二浪目で絶対に受かるぞ
と思っていた。
だが、一浪目の経験を踏まえると
そんな意欲は
忘れてしまうことも知っていた。
受験番号がなかった瞬間の
人間否定宣告されたかのような
経験をしたくせに
疲れたという理由で
怠け始めてしまう自分が
きっと出てきてしまう。
そう思ったから
メールを作った。
一浪目を通して
僕はとことん自分の
意志の弱さを知った。
それでも僕は僕を
やめるわけにはいかないから
必死で気持ちを忘れないようにした。
一番忘れたくないことに限って
忘れてしまっている。
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