人生かっぽ

人生かっぽ —佐藤大地ブログ

哲学、言葉、人生観、仕事、恋愛、など人生をかっぽするような物語をつむぎます。宮城県 仙台市を主な活動拠点とする佐藤大地のブログです。2014年からEvernote公式アンバサダー。大学院では政治学を研究していました。

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人生の大切な時に決断できないんだよ、投票行かない人は

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あー数年前の「決められないぼく」と同じだなーと思いました。

Roasted Chicken with Demiglace Sauce (Matsudo, Chiba, Japan)
Roasted Chicken with Demiglace Sauce (Matsudo, Chiba, Japan) / t-mizo


ファストフード店での一コマ
「お前、選挙行った?」という言葉に、
もうひとりが「いや行ってない」と返す。
若めの男性二人。

「だって分からないもん、政治とか」
「まあ、確かにな。分かればなあ行くかもな。
 もっとオープンにしろよな」
「下手に投票しちゃうとなーって思ってやめといた」
「どこでも同じじゃんね」


まあ、そう思うよね。
分かんない。だから決めらんない。
ただ、そういう人には、数年前にぼくがファミレスで出会った言葉を伝えよう。
「キミ、そうやって他のことも決められなくなるよ?」



ファミレス
ファミレス / june29

数年前のこと
選挙が終わって数日間たったころ


ファミレスのドリンクバーを飲みながら、
いそいそとぼくが勉強していると
通路を挟んで横の席の方から男女が座っていました。


女性のほうはけっこうサバサバした語り口が面白くて
ぼくは知らず知らず、目は勉強に向けながら
耳をそちらの男女に傾けていました。


そうすると、女性が不意に
「昨日選挙だったじゃん」
と話を切り出しました。

あーそうだねーなんていう男性の受け答えを聞いた女性が
「え、行ったよね?」
と問い詰めるように言う。

「いや、行ってない」
「なんで」
「わかんないじゃん、難しいじゃん、政治」


言えば、ぼくもそのときは投票をしていませんでした。
理由は、どこにも投票したい党や候補者がいなかったから。
自分なりにはある程度プライドを持って投票しないでいました。
「ここにしたい」という党や候補者がいたら、
自信を持って投票するけど、とも思っていました。
積極的無投票、とでも考えていました。
ある程度、かっこつけて。


「どこにしたって同じだから、おれが無理して投票しなくっても大丈夫」
男性が投票しない理由をまだ話し続けていたときでした。


「そうやって他のことも決められなくなるよ?」
と女性が、放った一言がぼくにめがけても飛んできました。


「分かんないから決めてないわけじゃないでしょ。
 決めようと思ってないから分かんないんでしょ?」
「何そんなカリカリしてんの?」
「人生で大事な判断なんてこれからいくらでもあるんだからさー。
 こういうところで『分かんないから決めらんない』とか言ってる人は
 結局どこ言ってもそういう考え方するからね」
「たかが選挙じゃん」
「たかが選挙って言ったな。今、たかが選挙って言ったな」


不思議なキャラだなあーとか思って半分笑いながらも
彼女の言葉にちょっとしたショックをぼくも受けていました。


「分からないから決めないんじゃなくて
 決めようと思ってないから分からない」


もしかしたら本当はぼくもそうで
決めようと思ってないから分からなくて、
結果的に投票に行かずに、
それを正当化していたのかもしれない。



何かを決めようと思えば、いろんな不都合はある。不満もある。
全部が全部満足いくことなんてないだろうし
未来のことはどうなるかなんて誰にも完璧には分からない。
けど、何かを決めないと進まないんだ。


そして、そこを「分からないから」と逃げていたら
きっと、ずっと決められない。
分からないことなんて、いつだってある。



彼女の言葉をきっかけに、ぼくは選挙に行ってどこかの党や候補者に投票するようになりました。
もちろん、代表制民主主義というもの自体には疑問をもっている部分もあります。
全ての意思を代表者が代表するなんて不可能だからです。


けど、不透明な未来に向かって、今ここで何かを決める。
それは投票だけではなくて、
その他の自分の人生の分岐点どこでもそうなんじゃないか、と。




ファストフード店で出会った若い男性二人。
大学の話をしていたので、おそらく大学生だけども
これからの自分の人生の分岐点で
「分かれば行くかも」
「文句なしな条件なら行くかも」
なんて思わないようにしてほしいなと思いました。


「決めようと思ってないから分かんないんでしょ?」
なんて言われないように。


ファストフード店を出た後、久しぶりに思い出した彼女のこと。
たぶん、あの二人別れたよな。
それは予想がつく。


人生を、かっぽしよう
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