いや批判する「権利」は誰にでもある。けど「マナー」がないと聞いてもらえない
今回は、こちらの記事がありがたいことにたくさんの方に読まれ、意見をいただきました。
君は批判する権利があるか? 批判のマナーを教えてくれた教授の一言が人生でめちゃくちゃ教訓になっている - 人生かっぽ —佐藤大地ブログ
今回はこの記事に対していただいた批判の中で、こんな良い批判がありました。
「批判するマナー」は確かに大事だけれども
批判する権利は誰にでもあると思う。
それが罵詈雑言だとしても。
ざっくりとまとめてしまって申し訳ないですが、
いや、全くもってその通り
と、思いました。
このような批判を踏まえて、ぼくが今回の記事で伝えたかったことを改めて練り直し、伝えたいと思います。
・批判の権利は誰にでも与えられている。
・批判のマナーがなければ伝わらない。
そういう内容を伝えたいと思います。
Libeco Home Linen Napkin / Didriks
権利は誰にでもある。
まず、批判する権利は、誰にでもあると思います。
(誰にでもあるべき、と言っているわけではありません)
それは、法学の「表現の自由」から考えれば、権利です。
だから逆に
「ヘイトスピーチ」と言われるような、
その内容からちょっと「うっ」と思ってしまうような内容の「批判」も、
場合によっては、表現の自由から考えれば権利として認められているわけです。
ですから、批判する権利は、
法律上の「名誉毀損」的だったり「差別」的表現でない限りは、
誰にでも、どんな表現にも許されています。
それが、たとえ、重箱の隅をつつくようなものでも。
マナーがなければ人は批判を受け取らない
Christmas Present / Alex Ristea
ただ一方で
どんなに批判する権利があったとしても、
その権利を使った時に批判のマナーがなければ、
相手を言葉で動かせないどころか、排除されたり、無視されたりします。
ぼくが前回の記事で本当に伝えたかったのはそこです。
「確かにあなたが言うことは、間違いを指摘してますけど、なんとなく気分が悪いので聞く耳持ちません」
とか、世の中の色んなとこで全然あることで。
ぼくもかつてそういう経験をしてきました。
『バイトごときが会社のお偉いさんと喧嘩した結果』
マナーがないと相手にされない。
そしてそれは、結果として、お互いの時間の無駄になってしまう。
逆に
マナーがあれば、内容的には厳しい批判でも聞いてもらえる可能性は高くなる。
受け入れるかどうかは、自分ではなくて相手が決めるわけです。
その事実が悔しくて悔しくてたまらないことはたくさんあったけど、事実は、そうでした。
言うならば、
批判する内容それ自体はプレゼントだとしても、
そのプレゼントに相手が受け取ってくれるような、「マナー」というラッピングをしなければ受け取ってもらえない。
そしてそのマナーというラッピングは、
相手がどんな色やリボンだったら喜んで受け取ってくれるのか、
と考えないといけない。
相手のことを考える必要がある。
ぼくは、あなたが喜んでくれると思って、このプレゼントをあなたに渡すのだ。
どうか、受け取ってほしい、と。
自分の批判で物事ができる限り良い方に進んでほしい。新しい閃きを得てほしい。
そういうことを目指そうとすることが、相手に受け入れてもらい、動いてもらう上で大事。
大学生とは、何なのか、どうすべきか。
そんな重箱の隅をつつく議論をするために大学に入ったとしたら、何も生み出せない。
あのときの教授の言葉も、そういうことだったのだと思います。
マナーは、形式として決まったように見えながら、実のところ決まっていなくて、
けど、どっか腹の底でみんながうっすら言葉にできないけど持っているという厄介なもの。
そのうっすらしたマナーは、
何か目の前でマナーに反することが、例えば重箱の隅をつつく批判のようなカタチとして現れたとき、
腹の底から、反発として出てくる。
結果、その反発は、聞く耳を持たれないという態度になる。
プレゼントが、プレゼントではなくなる瞬間になってしまう。
*
批判の権利は、少なくともこの日本では誰にでもある。
けど、その大切で貴重な批判を受け入れてもらうためには、マナーが必要でした。
だからぼくは言うことにしているのです。
「本当に相手の言いたいこと、やりたいことを自分は理解しようとしているか?
その上で、意見を言おうとしているか?」
と。
※1 この記事は特に、SNSやブログ上、はてぶ上のコメントを元に考えを得ることができました。
全てのコメントに、感謝します。
※2 ここでぼくが書いたことの解釈やタイトルなどの一切責任はぼくのセンスによるものです。
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