みんなに謝りたい、全てを謝りたいというときないですか
という話を友人とする。
そういうときありませんか、と。
これで最後になるかもしれない学食のさしておいしくもないカレーを食べながら、二人で話す。
そうだな、とぼくが言う。
そう。
元カノに謝る巡礼祭みたいなことをしたときがあった。
Curry Rice @ Cafeteria / Yuya Tamai
けっこう独りよがりな別れ方をしてきて、そのときは相手がもう、徹底的に悪いくらいに思っていた。
けど、しばらく生きてそれは恋愛だけじゃないのだけど、
いろんな経験をすると、あんときは、おれは本当に浅かったな。
おれはなんて良い人と付き合っていたんだろう、と思って、
赤面するような、申し訳ないような気持ちになって、思いを文字にして、謝って回った。
たぶん、迷惑だったし、何今さら?ヨリ戻したいの?って思われたとも思う。
そう言えば
ぼくの後輩でも、ケンカ別れしたようなかたちになってしまった人がいて、
2年後くらいに、突然
「今会えませんか?」と連絡が来て、
「いや、もうとにかく謝っておきたかったんです」
と言われたことがある。
そのときのぼくも、
ああ、そういうときあるよね、
と思いながら聞いていた。
Othello! / noahg.
世の中のおおよそのことは頑張れば数値で評価できて、答え合わせができると思っているぼくだけど、
こと人間関係に関しては、数値で測れたとしても、答え合わせができないと思っている。
あのときどうだった?
嫌だった?
あのメール、嫌だった?
あの連絡回数、ウザかった?
別れ際、あるいは別れてしばらくしてから
そういうことを聞いて、答え合わせをしたい。
けど、そんなことできるはずもなく。
失敗は、永遠の別れになることもたくさんある。
それが、人間関係で。
だったら、
謝って、白紙にしていただけませんか、と。
自分が正しかったところも白紙にしてもいいんで、と。
バツがついたまま放置しておくのは、それがバツだと思った今、何ともかゆくてしょうがなくなるから。
けど、ある瞬間を超えたとき、それまで相手のせいにしてきたことを、まるでオセロの終盤戦に黒を白にどんどんひっくり返していくかのように、「あのときは、本当に自分が馬鹿だった。ごめんなさい」と言いたくなる時がある。
もしかしたら、年賀状を使うのも、きっとそういうことなんだろう。
みんなに謝りたい。
全て謝りたい。
そんなとき、あるよね、とぼくは友人に笑いました。
ぼくだってこの大学生活6年間を、きっとどこかで謝りたくなるんだろう。
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