人生かっぽ

人生かっぽ —佐藤大地ブログ

哲学、言葉、人生観、仕事、恋愛、など人生をかっぽするような物語をつむぎます。宮城県 仙台市を主な活動拠点とする佐藤大地のブログです。2014年からEvernote公式アンバサダー。大学院では政治学を研究していました。

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料理できない人は卵かけご飯を作れない

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料理。


料理したいんです!


って言われる。

昨日これ作りましたとか、
SNSに作ったものの画像あげたりすると。


料理がんばりたいんです。
教えてください。
みたいな。

で、ぼくはけっこうそういうこと言われるとはぐらかすんです。
はははー。
みたいな。


っていうも、だいたい一生懸命教えたところで料理しないってのもある。


あと、もうひとつの理由が
まずは「料理は教えてもらうようなもの」っていうのを
取っ払ってほしいからってのがあるわけです。




料理ってなんだと思います?
って聞く。

肉じゃがですとか、ハンバーグですとか、そんなことが返ってくる。


だからぼくは言う。

卵かけご飯だよ。

と。


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そんなふうに言うと、
だいたいの人があっけらかんとするか、
何を冗談をおっしゃるという顔をするもんで。

ただ、ぼくは大マジでそう思う。

卵かけご飯は料理だよ。



料理は手間暇をかけて複雑でなくではいかん。
何を隠そう、ぼくがそう思っていた。



人生で幾度となく料理をしようと試みてきたわけだが
そんで料理本なんぞ買ってみるわけだが、
そんで1ページ目のシャレオツな肉料理なんか作ってみるわけだが、
で、食べるとけっこう美味しくて自分天才か!って思うわけだが
まあそのうちなんだかんだと面倒で料理をしなくなり
ぜんぜん料理なんかしてないじゃん、自分よ
とか思うようになって、
自暴自棄になって
もう料理なんかしてやるかボケ
ってなって、
おしまい。

みたいなことを、輪廻転成のように繰り返してきました。


そんなある日のこと、
自称「自炊しまくってる」という友人のところにご飯をごちそうになりに行ったら、
テーブルにドンと置かれたのが、いっぱいの丼に卵かけご飯。withキムチ


何これ。
ん?卵かけご飯
マジかよ。もっといいもの出て来ると期待してたのに卵かけご飯ておい。

とか言うと、友人が
「いや卵かけご飯の奥深さに気づいていないとかマジで半分死んでるなお前」
とこの上ない言葉の暴力を振るって来る。


いいから食えって。
と言われてぶーたら言いながら食ったら、
ごま油の香りがして、何これなんでこんなにうまいの?って感動したのです。

その顔を見た友人が、ほらな?って顔をして、
あと30パターンくらいは卵かけご飯つくれるよって豪語し、
試しに聞いたら、しらすとかシソとか、ごまとか、いろんな組み合わせが口からホイホイ出てきて、
すげえ。
とただただ感動する私であった。


卵かけご飯は料理なんだよ。
と友人は言い、
卵かけご飯を美味しくできないやつが料理なんかできるわけないよ。
という大胆な持論をドヤ顔で展開する友人になぜかぼくは納得してしまい
その日からたまごかけご飯をつくる日々が始まった。

で、
気づけば他の料理に手を伸ばしていた。


混ぜる。
この簡単な行程こそ料理にとって大切で、
思えばなんかこう高度にフライパンでじゅああああみたいなことをすることが料理だと思っていたから、
あのときのぼくはいつまでたっても料理なんぞできなかったのだと思う。


なんでもそうなんだけど、
できないときこそ大げさなことをしようとしがちで、
できるようになればなるほどそのシンプルな一歩が大事なんだと気づくんだよなあ。


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