心地良い音はアイディアを生まない
耳をイヤホンで塞ぐ。
手のひらに携帯電話を握り、スイッチを入れる。
瞬間、がやがやしたうっとうしさは消える。
外出しても、引きこもることができるようになりました。
自分にとってある程度心地よいことが
薬のようにしみ込んでいって。
つまらなくなったら、次のアプリへ、次の曲へ。
そうやって、一瞬のうちに違う世界を
転々としていくんですね。
自分にとってつまらない現実が
楽しさでかき消せるようになりました。
そうして、そんな現実はストレスと呼ばれ、
不都合なものになっていっちゃう。
アイディアって、
「鉢合わせ」から起きると思うのです。
それは、自分にとっては
どちらかというと嬉しくない出来事との鉢合わせです。
見ていると嫌だなと思う場面。
聞いていて嫌だなと思う瞬間。
それはおかしいと思うこと。
そういうことと、意図せずして、
どん
とぶつかる。
こういうことに出くわしたときにぼくらは
「どうしてだろう」
「何とかならないのか」
「何とかしたい」
「私に何ができるだろう」
という疑問と出会うと思うんです。
例えばある日
「大学生の勉強なんて所詮役に立たない」
「やっててもつまんない」
ぼくの場合はそういう言葉と鉢合わせをしました。
「そんなことないのにな、どうやったら分かってもらえるんだろう」
そうして、思いついたアイディアを、現実化して動画配信してみました。
多くの人に面白さを伝えられるようになりました。
それ以外にも、カフェ、駅、道ばた、
いろんなところで鉢合わせをすることで
いまこうやって日々
「自分は何が伝えられるだろう」
という疑問と出会い
自分が伝えたいと思うことを
考えるきっかけになっています。
まちの音はyoutubeではないのです。
クリックして違う動画に飛ぶことはできませんし
FacebookでもTwitterでもなく。
触ろうとして画面にぶつかるものでもなく。
だから、こそ。