人生かっぽ

人生かっぽ —佐藤大地ブログ

哲学、言葉、人生観、仕事、恋愛、など人生をかっぽするような物語をつむぎます。宮城県 仙台市を主な活動拠点とする佐藤大地のブログです。2014年からEvernote公式アンバサダー。大学院では政治学を研究していました。

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未練に見切りをつけて別れられない人の考え方

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たとえば、映画に行く。
見始めて10分たったときに、気づく。「これあんまり面白くない」
けどこの映画のチケットには1,800円払った。どうしよう。


たとえば、好きな人と別れる。
付き合い始めて、1年経って、気づく。
「この人、心地よくない」
けどいろんな場所に行ってきた。この先、大切な約束もした。
どうしよう。




私は、未練に見切りをつけられない。



損切り」という考え方

フォアグラ! at フレーゴリ
フォアグラ! at フレーゴリ / JaggyBoss


『投資バカの思考法』を読んで。

投資バカの思考法
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著者は、投資のプロで、投資する上でどうやって選び、決めるか、
そのコツが投資以外でも使えるようなタッチで盛りだくさんに書いてある。


とくにウンウンとうなってしまったところが。

損切り」の考え方について書かれている場所。
さすが一流投資家、という考え方。

そしてこれは未練に見切りをつける方法としてもつかえそう。



まず「損切り」ってなに?


投資についてあまりわからない人に、損切りについて簡単に紹介しておくと


株っていうのは、
たとえば1株100円×1000株買う、みたいにして1株◯円の株をいくらかまとめて買う。
その株が日がたつにつれて値上がりも値下がりもする。

株価グラフ
株価グラフ / yto


じぶんが買った時よりも値段が上がって1株200円になったときに売れば、
200円×1000株で200万円で売れる。
そうすると、買ったときと差額を計算して
200円×1000株ー100円×1000株で、差額100万円の得になるってわけ。
これで儲けていく仕組み。


けど、必ずしもこううまくもいかない。
値段が落ちる株もある。
1株100円で買った株が、明日に1株80円になり、明後日に70円、明々後日に……
と、どんどん下がる。


ここでやっかいなのが、株を手放すタイミング。
値段が落ち始めて株を持っていても、もはや売ったところで儲けられない。損は確実。
けど、もしも持っていたら明日には値段が上がるかもしれない。ずっと下がるわけじゃない。
けどけど、もしかしたらさらに値段が落ちて、今1株70円で売るよりももっと損をするかもしれない……


この葛藤のなかで、タイミングを見て損になる株を見極めて、手放す。
これが「損切り






今決めるならどうする?


フォアグラのソテー
フォアグラのソテー / dreamcat115



『投資バカの思考法』では
この難しい「損切り」の場面で、
著者である藤野さんがどういう基準で判断するかが書いてあって。


その判断基準ってのが


今ならこの株を買うか?





たとえば
2時間の映画のチケットを1800円で購入したとする。
映画館に入場し、映画を見始めた。


10分後に映画が余りにもつまらないことが判明した場合に、
映画を見続けるべきか、
それとも途中で映画館を退出して、残りの時間を有効に使うべきか。
そこで悩む。


もし映画を見続けたら、
チケット代1800円と上映時間の2時間を失う。


もし映画を見るのを途中で止めたら、
チケット代1800円と退出までの上映時間の10分間は失うけど、
残った時間の1時間50分を有効に使うことができる。


けど、多くの人は「払った1800円がもったいない。元を取らなければ」などと考え、
つまらない映画を見続けることによって時間を浪費してしまいがち。






これ、人との関係でも、同じで。



今付き合っている人と別れようかどうかと考えるときに、
過去の約束とかを掘り返す。
あんなにいろいろ行ったしなあ。
あんなに楽しい思い出作ってきたしなあ。


だからそういうときに、こう問う
「今から、その人とどこか行くことを決めるか?」




損切りというと、ものすごくネガティブなことだと思っちゃいますが
「未来を選んでいくこと」と考えれば、ポジティブなものだろうと思うのです。






「元を取りたい」は危ない

今夜もバイキング
今夜もバイキング / HIRAOKA,Yasunobu


せっかくここまで一緒にやってきた。
せっかくこんなに良い人なのに。
せっかくふり向かせたのに。


「せっかくだから」
「元を取りたい」



そう考えてしまうのは、
「じぶんには次がない」
と考えているで。


「きっとこれ以上良いものは手に入れられないだろうな」
「もうこんなにいい人と会えないかもしれない」
「こんなによくしてもらったし」


ここで手放しちゃったらもう2度とチャンスはないのかもしれない。

そう思って、視野がせまくなっちゃって、未来のことがゆったりと見えなくなってしまっている。

過去ばかり見て、そして過去にしがみついて、現在と未来を決めようとしている。


手放せないのは、未来のじぶんを信じられないから。
だって、必要ならチャンスはまた巡ってくるし、チャンスをまた手に入れにいけばいいわけで。
未来のじぶんはだいじょうぶ、
だからそれを信じて手放す。



ぼくなんかは食べ放題に行ったら、どれだけ美味しくなくても
「元を取りたい!」と思って
腹がはりさけそうなくらい食べますけど、
おいしくないものを腹に詰め込んでこの先においしいもの食べるチャンスをなくすほど悲しいものはないですね。
反省。



「今ならこれを手に入れようとするか?」と問う前に、一度だけ聞きたい。


「大丈夫、必要なら、また手元に来るだろうし、また手に入れればいい」


そしてもう一度自分に問いかける。


「今なら、これを手にするか?」




 ***




大切なものだからこそ、手放しても戻ってくるし、戻したいと思い続けられるはず。

だからもう一度、今なら、どうか。



人生を、かっぽしよう
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