佐藤ノート№11 〜苦しむ権利〜
あっという間に一学期も残りわずかになり、
夏期講習の準備が
周りであわただしく始まる。
振り返ってみると、
というか振り返る余裕もない。
今こうしている間にも
今日も復習を残してしまったこと、
成績が思うように伸びていないことに
嘆く。
何か合格に近づいたんだろうか。
二浪目の一学期が終わった僕も
そんな風に感じていた。
来る日も来る日も
こんな薄っぺらなテキストの
同じ問題を復習して
本当に大丈夫か。
もっとやらなければならないのでは。
そんな風に思いながらも、
気の遠くなるような我慢を続けられたのは
「学習日記」という、
毎日何をしたかを書いたもののおかげだ。
頭に入らなければ、
いや、少なくとも今日何をしたかを意識できないなら
勉強なんて、もっと言うと今日の僕の
意味がない。
その日記に書いてあることすら
満足に学びきれていない自分がいた。
日記に書いてあることは
僕にとってその一年を過ごす中での
財産だった。
中途半端なことをするより、
日記に書いてあることを
大切にしよう。
日記に対して
完璧主義者になってはいけないが、
自分が時間をかけたことは
絶対に粗末にしてはいけない。
何の成果も見えない。
予習がばりばりできるようになりもしない。
苦しいだけの毎日だ。
ただ苦しいだけ…。
けれど、
今心の底から苦しんでいる人に言いたい。
頑張っていない人には、
苦しむ権利すらない。
苦しくないのだ。
明日のわが身を想像して、
胸が苦しくなることなど知らない。
夏でも、冬でもない。
春頑張れない人は、
きっとその先も頑張れない。
「簡単にいかないから生きてゆける」
と歌手のYUIが
「LIFE」の中で歌っている。
今苦しい?
おめでとう
頑張るチャンスを手に入れたのだ。