人生かっぽ

人生かっぽ —佐藤大地ブログ

哲学、言葉、人生観、仕事、恋愛、など人生をかっぽするような物語をつむぎます。宮城県 仙台市を主な活動拠点とする佐藤大地のブログです。2014年からEvernote公式アンバサダー。大学院では政治学を研究していました。

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「ONE PIECE(ワンピース)みたいですね、世界史って」と家庭教師先の生徒が言う

「『ONE PIECE(ワンピース)』みたいですね、世界史って」と家庭教師をしている生徒が言ってくれた。

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ちょうどテスト前ということもあったのだけど
「世界史っておぼえづらいしつまらない」と言うので
聞くと、一個一個は覚えているけど、大きな時代の流れが全然分かっていない。
ので、なぜそういう戦争が起きたのか、なぜその人がそんなことをしたのかというストーリーを話した。


Sea Spray
Sea Spray / Secret Tenerife


ちょうど、19世紀あたりの話。今から150年前くらい。


ヨーロッパやアメリカは、大航海時代を経て、海の外へと権力を広げようとしていた。


ロシアは南へ南へと領地を広げようと地中海・クリミア半島に乗り込むけども、そこにオスマン帝国、イギリス、フランスはクリミア戦争によって抵抗し、ロシアを撤退させる。
ロシアは戦争によって国内が荒れ、知識を持ったひとたちが、移動の自由がほぼない農民たちを生み出す社会格差のあり方を変える運動を起こしていく。


一時は巨大な力を持った中国清朝も、イギリスとの貿易で国に蔓延したアヘンに手を打とうとし、そのトラブルから起きたアヘン戦争に敗けたことをきっかけに、フランス、アメリカ、日本と不利な条約を結ばれ、弱くなっていく。
その状況に、政治を変えようとする中国のひとたちが、「ヨーロッパからは技術だけ取り入れよう。中国の伝統的な思想を基本として持とう」と「中体西用」をキャッチフレーズに掲げて動き出す。


ドイツ地域では、プロイセンがついに王者オーストリアを倒し、ドイツ地域覇者になる。
ビスマルクを中心に、国内での政治も充実させ、社会保険のはじまりをつくり、民を守るという画期的な事をなし、国家の役割に新しいかたちをつくりだす。


日本も、アメリカからの圧力と闘いながらも、外へ外へと領地を広げようとし、朝鮮や中国清朝へと乗り込んでいく。


こうして、大航海時代から始まった海の外へと新しさを求めて各国が乗り込んでいく動きが、次第に国同士の権力争いを激しくさせ、王者は落ち、中堅はのし上がり、他の国は国内が乱れ、「このままじゃ国がダメになる」と考えた知識人が他の人たちを巻き込んで新しい考え方を動かしていく。
その葛藤が20世紀、ついに世界大戦を起こしていく。


「戦争って大したことないことでやられるもんですね」
「時代を変えるのって農民と知識人なんですね」
「何が正しいのかなんて分かんないですね」
と聞いていた生徒が言う。


で、「けど世界史初めて面白いと思いました」と言ってくれて。
お世辞なのかもしれないけど。


なぜ歴史を学ぶかってのは、
指導要領にも
「現代の諸課題を歴史的観点から考察させることによって,歴史的思考力を培い,
国際社会に主体的に生きる日本国民としての自覚と資質を養う」
と書いてあるように
「今自分たちが、どんなことを経験してきたつくられた世界の地平に立っていて、今ここで何をしなければいけないのか」
これを考えるため。


なぜ日中問題があるのか、
日韓問題があるのか、
米露(中)はあるとき仲が悪いのか。
なぜアフリカは貧困にあふれているのか。
なぜ沖縄に米軍基地があるのか。


今後、日本史は必修になるなんて流れもあるけれど、
教員の方々には出来るだけこういう意図を踏まえて欲しいし、自分もその助けになりたいなと思うんです。



世界は正しさに満ちているようで、実は満ちていなかったりもするし、葛藤していたりもする。
マンガ『ONE PIECE』みたいに、海軍が悪かもしれないし、Dの一族がまさか…なんてこともある。
けど、「そんな世界で私は何をするか」を考えるのが、歴史の授業なのだと思うんです。



人生を、かっぽしよう
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別れを引きずりダメになる彼女。救ったのはバイトの先輩がかけてくれた一言

フラれたショックから彼女は立ち上がれないでいた。
休みたい。ちょっと自分を休ませよう。


4ヶ月と、ちょっと。
付き合った時間こそ短い。
けど、彼女が想っていた時間は彼のそれよりずっと長かった。
2年近い片想い。
それがやっと実った恋だった。
それが一瞬にして崩れ落ちた。


「やっぱ無理だった。友達に戻らない?」
無理って何なの。友達、戻れるの。どうしたらいいの。


彼女は大学を休むようになった。ズル休みなんてしたことのないコンビニのバイトも仮病で初めて休んだ。
フラれたショックで休みますなんて、言えるわけない。


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自分が抱えていた予定を全部放り投げて、好きなくらいごろごろして、好きなカフェに行って息抜きをしてみた。
けど、いつまでたっても重たい気持ちが自分の底のほうにたまっている感じで、あとはため息しか出ない。


結局気が乗らずに、バイトも大学も二日続けて休んだ。
もちろん、仮病で。


そういうときに、バイトの女性の先輩から個別にメッセージが来た。
頼りにしている先輩だった。
「どした?大丈夫? 大丈夫じゃないか」
先輩はなんとなく自分が仮病で休んでいることを気づいているようだった。
「そこそこに大丈夫じゃないかもしれないです」
と送り返す。誰にも言えないでいた彼とのことを、そこで初めて話した。
ずっと好きだった人と付き合ったけど、結局すぐにフラれてしまったこと。


そこまで全部送った時、先輩は
「バイト、辛いかもしれないけど、今は逆にアホみたいにたくさん入りな」
と連絡が来た。


「アホみたいに入れるんですか……?」
と送り返すと
「考えても、忘れられないんだ、そういうとき。気分重たくなるだけだから。
 向きあえる時になるまで、違うことで頭いっぱいにして身体を動かしてみるといいよ。
 わたしも、そういうときあったから」


「わたしもそういうときあった」という言葉に自分だけじゃなかった、と安心をもらう
「できるだけわたしも一緒にシフト入るようにするから」
先輩のその言葉に背中を押されて、アホみたいにシフトを入れるようにした。
向き合えるようになるまで。
そしてその先輩の一言が、彼女のその後にとって大きかった。


Lawson
Lawson / snogglethorpe



そこからは、本当にアホみたいに働いた。
大学はまだ行こうとは思えなかったけど、バイトは先輩がシフトをほとんどかぶせてくれて、週5くらい働いた。
働いているうちに、働くことに一生懸命になって、終わったら疲れすぎて、眠い。
「はい、これ食って寝ろ!」と先輩がおごってくれた食べきれないくらい惣菜を食べる。
ちょっと悲しくて、ベッドで泣く。けど疲れて、寝てる。
次の日が、来る。



「今日終わったら、軽く飲み行こっか」
バイト中に先輩がそう話しかけてきたのは、働きづめて一週間ほどたったとき。
大学も行くようになっていた。


「前の恋のことは、どう?」
飲みに行った時に先輩がそう言って、久しぶりにそのことについてしっかり言葉にして話す。
12月の頭に別れた。
それまでどこに行って、何を食べて、どんなことを言ってもらって。
そもそも彼のどういうところが好きだったか、どれだけ好きだったか。
それが、ダメになってどうして良いか分からなくなったこと。


「悲しかったよね」


黙って聞いていた先輩のそのポツリと投げかけられた一言に、
誰にもわかってもらえないと思っていた気持ちがわかってもらえた気がして、涙がどっとあふれてしまった。
飲み屋で嗚咽(おえつ)が出しながら笑ってしまうほど泣いた。



これから楽しいことばかり待っていると思っていた。
このイベントはどうやって過ごそう、どこに行こう、何を買おう、
そんなことで盛り上がっていたのが自分だけだったような気がして、
相手はそんなこと全然楽しくなかったのだと思い知らされて、
ただ、ただ、悲しかった。



「よし、クリスマスは二人でシフト入ろう。
 で、終わったら二人でまた飲みに行こう」
と先輩は彼女に言った。
今度は嬉しくて、泣く。
恋人だけじゃなかった。私の周りにはこんなにいい人がたくさんいた。


彼女はそこでやっと向き合えた。向き合って、違う方を見ることができた。


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辛いことがあると、忘れることに頭を使いたくなる。
だから忘れることに集中するために、それ以外のことを遠ざけようとする。
けど、それは真逆の結果を生むこともある。
頭がからっぽになるまで別の予定を詰め込む。
そうしていって人は、打ち克つための身体的な強さを蓄えて、いざ悲しんだときに耐えられるようにしているのかもしれない。



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