彼女は昔の恋にすがりたいだけだった。結局

四年の恋愛というのは大きい。 ああ、と彼女は思う。 ノートの間に挟まっていた映画の半券がふと落ちてきたから。 一体にして、どっからどこまでが自分のものか相手がくれたものか分からない。 別れてしばらく経つのに、気を抜くと昔の彼氏の面影がひょっこり顔を出して困らせてくる。 拾い上げた半券を、しばらくどうにも…