佐藤ノート№28 〜誰のために笑うのか〜

秋きっと僕の顔はひどかった。 いまやもうその顔は 思い返すこともできない。 というか 当時はその顔が 普通の顔だと思っていたから 気にかけることなんかしなかったわけで だからそもそも 思い出すなんてことが不可能なのだ。 他人という存在を忘れるほどに 勉強に没頭し 毎日、毎日 自分としかにらめっこしなかった。 自…