日常の中の非日常へ 「東北本線」で僕が見てきた17の景色や物語たちをまとめてみる
電車は、時間が変わると全く違う世界を見せてくれる。
昨日の東北本線は、強風の影響で速度を落として運行していました。
ぼくは特に11時台の東北本線が最高に好きで。
この時間の電車はめったに乗らないんですけど、
すごおくゆっくりした時間が流れてるんですね。
それでさらに強風の影響でしたから、もっともっとゆっくりゆっくり流れる。
雲をいつもよりよく見せてくれたり、すれ違う電車の中の様子が見えるほどだったり。
今回は、『人生かっぽ』600記事アップ記念も込めて、
今までの電車=東北本線に関わる記事を、
SNSの投稿も含めながらまとめてお送りします。
ぼくが電車に物語を感じたきっかけは、
宮城県から香川県に青春18切符で旅に出かけたこと。
大学二年生の夏のことでした。copy.hatenablog.com
0時過ぎに一度神戸の三宮に降りるので、それまで17時間近く電車に乗るわけで。
その中でぼくは乗り換えも挟みながらずっと座っているんですけど、
この時間は会社員が多いとか、高校生が多いとか、親子連れが多いとか、
移り変わっていくひとたち、話す内容の変化、方言の変化、窓から見える景色の変化、
そういうことに、物語を感じました。
そこからもう、電車が大好きで。
あとで読む人用
東北本線からの春夏秋冬をぐるり
車窓からの春夏秋冬はこんなにも美しい
夏を飛び越えて(夏の写真なかった)、秋
冬になると
忙しさにかまけていたら、顔を上げるのを忘れていた。電車の窓から視線を投げると今の自分の内側からじゃ出てこないようなイメージが流れ込んで。お前じゃこんな風景をイメージできないだろ。そう言われたような気がした。ちょっとだけ前の話になる。#電車と僕
Posted by 佐藤 大地 on 2014年2月25日
電車のなかのストーリー
東北本線の中で見てきた物語たちも、
たくさん見て、書いてきました。
夕方の電車で幼い子が笑い出した。昨日のことだった。ぎゅうぎゅう詰めの電車がようやく荷を降ろしたあたり。すっかり静かになっていた車内だった。その女の子はどうやら親と一緒にいて笑っているようだった。「あはは、あはは」と...
Posted by 佐藤 大地 on 2013年12月28日
赤ん坊が突然泣き出す昼下がりの電車。各駅停車の電車がいくつ駅を越えても泣き止まない。そこに白髪の女性が近寄って行った。思えばその赤ん坊は電車に乗ってから長い間泣いていた。こういう赤ん坊はいつもとは言わないけど、結構な頻度で見...
Posted by 佐藤 大地 on 2014年1月14日
「それでね、マレフィセントがね…翼をね…でね…ってなっちゃうの」
小さな女の子が一生懸命お母さんに話しかけていた。
映画『マレフィセント』の話をしている。
隣の席に愛情が座っている。
ふと電車で横を見たら。
「ついたら、電話するからね」
と言った。電車が動いて、思わず女性が涙と鼻をすする音がした。
エッセイとか言葉みたいなものたち
きっとそこには、さっきまで
春が座っていたんだと思う。
線路は、レールの外にだって続いてる。
電車待ちのホームで出会った人たちから考えたこと
電車と現代社会
電車や駅で見えてくる、社会の姿についても書いてきました。
改札口が止まるのを見るとほんとに辛い
たった一台のトラックが突っ込むことで、ぼくらの生活はおそろしいほど崩れていく。
例えば、今日ぼくが移動した後にわずかな時間しか取れない女性に結婚の申し込みをしようとしていたら。
例えば、一緒に乗り合わせた人たちがこの後社運を握る大事な商談を抱えていたとしたら。
例えば、この後に子どもと一緒に大切な記念日を家族で祝おうとする人がいたら。
目の前のおっちゃん二人が文句を言う。
「何時間遅れたら払い戻ししてくれんだべ?」
「ちょっとやそっとで払い戻ししないべ」
「んだがらちょっとぐらい
おぐれでもいい(遅れても良い)ど思ってんだべ」
東北本線ぶらり途中下車も楽しい
ぼくは東北本線の「小牛田ー仙台」間に乗りますが、その途中にある駅もそれぞれに楽しい。
まだ全部行ったわけじゃないけど。
松島や ああ松島や 松島や
の芭蕉の歌で有名なところ。
本当に海が美しく、民間文化が残る素敵なところです。
いつもは宮城の観光スポットとして観光客でにぎわいますが
平日で天候が悪いときなんかに静かな感じとか、好きです。
大雪のせいで、観光客が少ない。
けど、こっちのほうが好きだ。
copy.hatenablog.com
copy.hatenablog.com
古から朝廷による東北支配の中心地なので、今でも歴史好きにはたまらない場所。
駅名の「国府多賀城」にあるように、この場所には
政治の中心である、「国府」がつくられ、
平城京時代に蝦夷(えみし:東北の人々を示すことば)との境界線を示し、
のちには支配の中心になる多賀城という城がつくられていました。
この他にも、塩釜駅とか。
駅からのだんだんと高くなっていくまちのかたちとか歩いていて大好きですね。
細い坂道沿いにちょっと懐かしい感じの家が、ちょこんちょこんと建っている感じとか
坂道登った後に見渡すと、空と海があってそこにはひとの生活が香ってきたりとか
なんかもう、町全体を抱きしめたくなる感じです。
ひとりひとりに合った、駅とリズムが、あると思います。
***
ひとつひとつの駅も違うし、ひとつひとつの車窓も違うし、ひとりひとりの乗客も違う。
だから、電車はやっぱり飽きないっすね。
電車が線路の向こう側からやってくる姿が好きで。なんだか、いつでも希望が、やって来るようで。
Posted by 佐藤 大地 on 2013年5月16日
あ、電車の物語が好きならこちらの記事でも紹介したこの小説はめっちゃ気に入ってもらえると思う。
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