アドバイスの大半は、上から目線で相手には伝わっていない。
「自分は正しい」と思っている人間にやりがちなこと。
そう、ぼくです。
悩んでいる人がいると
「こうすればいいのに……」という解決策が浮かんで、
もう、いてもたってもいられない。
けど、アドバイスする前にちょっとしたことで
相手が感動すらして心も身体も動かしてくれる。
それが「タイムスリップ」することでした。
「変われ」と思うと上から目線になる
PhoTones Works #5095 / PhoTones_TAKUMA
昨日の記事、上から目線に関連することを今日も。
ぼくはアドバイス大好きな人間なのですが
アドバイスすると
間違いなく相手はイライラするし、
相手は感謝すらしてくれいませんし
変わってほしいからアドバイスするのに、
ムカつくので行動もしません。
こうして、ぼくのやることは本末転倒。
そう言えば、上から目線を和らげられたなあと自覚できた体験は、他にもありまして。
『あなたの話はなぜ「通じない」のか』
という山田ズーニーさんの本を読んだときです。

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その中には、悩んでいる同僚に対して、
最初はアドバイスしてしまう登場人物が
その方法では相手には不快だと気づき
最終的に
「同じようなことで悩んでいた自分」
を引き合いに出した話をする
というものです。
「悩んでいる人を見ると、どうしても、何かアドバイスしようと考える。相手を変えようという立場で話すと、相手の非を指摘したり、相手を高いところから見たり、相手に「変われ」と押し付けたりしやすい。…(中略)…しかし、変われという一言葉を押し付けるだけでは、人は変わらない。
そこで、矛先を自分に向けてみる。問題に対して自分はどう変われるか?変わったか?」「同じ悩みをもっ人間として語れば、関係はフラットになる」
その一節を読んでから
ぼくも、思い出して比較してみました。
自分が今までアドバイスして
気持ち良く受け取られたときと
逆に相手にムッとされたときを
そうすると、
「ああ、それぼくも悩んでいたなあ」
というふうに、
バシッとしたアドバイスをしたときよりも
答えは出ないかもしれないけど一緒に悩んであげたときのほうが、感謝されていました。
アドバイスの前にタイムスリップできるか
大乗滝寺を経由して生駒山麓公園へ / Go Imai
ズーニーさんの書く手段をぼくなりに理解すると
相手が聞き入れてくれるアドバイスというのは
「タイムスリップ」できているかということなのだと思います。
できない相手に対して、できている自分という
高いところから、上から目線で語るのではなく
解決策がとっさに口から出そうになったら
「ちょっと待てよ、自分もできない頃あったんじゃないか?
そのとき、自分はどれくらい悩んでいて、どうやって突破口見つけた?」
と考えてみる。
そうすると、
高いところから上から目線で語るのではなく
その高いところに登る前の、
できるだけ悩んでいる相手と同じ高さに立って同じ目線で話せます。
よくドラマの感動シーンでもありますよね。
できる先輩が悩んでいる後輩に対して
缶コーヒーを買ってきてすっと差し出し
「おれも昔はよくヘマしたよ」
「先輩がですか……?」
「そうだよ、あれは3年前かなあ」
(回想シーン)
「先輩!おれもうちょっと頑張ってみます!」
「おう、夕日に向かって走ろうぜ(キラーン)
みたいな。
あれも同じ
「タイムスリップアドバイス効果」
なのだと思います
助言は「理解」から始まる
アドバイスするとき、相手に解決策だけ示しても
相手は「できてない」と言われているようで動いてくれません。
人を動かすのは感動。
だとしたら、相手に「そうか!」と気づかせることを含まねば
自分がどんな気持ちで伝えていようとも相手からしたら「説教」や「文句」
本当の「助言」ではないのだろうと思います。
そのためには、相手に
どうやって現在の地点から高いところに登るか
を示さねばならないので
登れなかったときの自分を思い出して
相手に理解を示さねばならないのでしょう。
そんな話を思い出したときに
ある人が「understand(理解する)」の語の成り立ちを
説明していたのを思い出しました。
understand=under × stand
underとは「下」
standとは「立つ」
だから、「理解」とは「下」に「立つ」ことから始まるんだ、と。

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