なぜ片付け下手は自分の未来を決められないのか
片付け、引っ越し、整理整頓、別れ、離れ、さよなら
の時期です。
ぼくも6年間(学部、大学院通じて)いた大学を離れることになりました。
いま、研究デスクやロッカーの片付けの真っ最中です。
6年間使ってきたレジュメやら冊子、雑誌、テキスト、ノート、その他諸々、
色んなものが目の前に広がって、
その一つ一つが見返すと思い出がよみがえって、
結局「取っておく」箱がすぐにパンパンになる。
いや、必要ないな。うん。
友人の教えてくれた言葉を
頭の中で繰り返しながら、
取っておきたい衝動をこらえて、「使わない」箱に入れる。
手放す。
それは現在と未来を考える上でとても大切。
『断捨離』ナニソレ
「『断捨離』はね、いいよぉ」
友人と飲んでいた時、
ぼくの荷物があまりにも多すぎるということで、そんな言葉をかけられた。
「『断捨離』
って整理整頓術だろ。
なんか奥さま方がするイメージがすごいあるんだけど」
男友達の、しかもまだ20代の彼から聞くとは思わなかった。
「断捨離」とは
やましたひでこさんの著書で提案された考え方。
- 作者: やましたひでこ
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2014/07/11
- メディア: Kindle版
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入ってくる不要な物を断つ,不要な物を捨てる,物への執着から離れるの三つの原則をもとに,物を整理するだけでなく,暮らしや人生を整えていくプロセス
「整理整頓」という言葉に彼は首をふる。
「断捨離は、そうじゃないよ。
判断方法とか決断とかの話だから」
「おまえ、優柔不断だろ」
「まあ」今日も注文迷いまくったし。
「断捨離はそういう優柔不断な人の判断のクセを修正するもんだと思うんだよ。
整理整頓みたいなテクニックで今あるものをきれいにするんじゃなくて
そもそも要らないものを見て、要るものを考える。
で、サッパリと手放していく」
なるほど考え方の話なのね、とぼくは思う。
最も不毛な人生とは
trash mountain / woodleywonderworks
「けど捨てたら、もったいなくない?
だって使うかもしんないでしょ」
とぼくが友人に言うと
「そういうのって本当に使った?
ていうか、使ったかどうか把握してる?」
「いや」
そう言うと
彼は、何よりもさ、と言い、
「今自分がいらないものに時間を取られるほど、
不毛な人生もないと思わない?」
その言葉に、ズバッと切り込まれる。
たしかにそうだ。
カバンの中からものを探すときに
今要らないものを手にとって「これはなんだ?」と時間を割かれたり
それがカバンの中にあるせいで新しく必要なものが入れられなくて
次に進めなかったり。
そういう人生って、なんか残念だなあと思わされたのです。
例えば、ぼくは
面白いアプリがあったらケータイに入れたまんまにしたり
フリーペーパーでも読まないのにカバンに入れたままにする。
いざ整理しようと思って見返すと
「また使うかもな……」
と思って結局残すということをしていました。
そうすると、
いろんなアプリが画面いっぱいに広がって
本当に今開きたいアプリを開く時間が遅くなったり
カバンからものを取り出そうとしたときに
使いもしないフリーペーパーを手に取ったりする。
放っておく一定期間を決めて手放すか見極める
Leaf / Moyan_Brenn
それでも、やっぱり捨てたくないものもあるよなあ
と思うものもあります。
そういうときは、と彼が言うには
「期間を決めて様子を見てから
振り返って使わなかったら、
手放したり捨てればいいよ」
ためることはするけども見返すことをしなかったぼくにとって
これはなるほどなと思いました。
とりあえず「使うかもしれないもの」を
一定期間保留
↓
一定期間たったら見直す
↓
使わなかったり見返さなかったら問答無用でバイバイする。
何かを選ぶということは何かを選ばないということ
何かを選ぶということは、何かを選ばないということ。
こちらの道を選ぶということは、こちらの道を選ばないということ。
これはこれから要らない、こういうものが必要になる未来は選ばない。
と決めることは、逆に言うと
これがこれから必要だ、こういうものが必要になる未来を選ぶ。
ということ。
「これはもしかしたら使うかも…」
と残してしまうことは、
結局後で色んな可能性を振り返って、
ブレる自分を作ってしまうことにつながります。
「ああ、やっぱあれ捨てなきゃ良かった」
という後悔もきっとあるだろうけど
「いや、けどこっちを選んだから」
と強く言える自分を用意する。
恋愛で言えば
『彼女は昔の恋にすがりたいだけだった。結局』
で4年間の恋人との思い出を捨てられない彼女が
恋人との思い出の上に現在や未来の自分の可能性が残っちゃっていたように。
断捨離とは、そういうことではないのかと、初心者ながら思うんです。
*
研究デスクを掃除しながら、ぼくは30秒ほどで判断していく。
このレジュメ、ああ、結構頑張ったよなあ。
いや、けど使わない。
老後に懐かしんでこのレジュメを見ることもないだろう。
過去の助けを借りて未来を力強く生きたいとは思うけれども
思い出に浸った未来を生きたいとは思わない。
そう思って、デスク上の資料を振り分けていく。
とりあえず、早く片付けねばです。デスク。
本文で紹介した記事や書籍
『彼女は昔の恋にすがりたいだけだった。結局』
新・片づけ術「断捨離」
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