たかがコピーとりがなぜ僕を感動させたのか 後輩が実践したたった1つのこと。
コピー取りという仕事は事務方にしてみればまあ「ボール拾い」みたいなもので
言ってしまえば雑用に分類されます。
ぼくが仕事をしていたときに
後輩にコピーをとって来るようにお願いした時があります。
そのときに、雑用とされるコピー取りでぼくが感動したことがあります。
その日、ぼくは
後輩に打合せで使う数十ページの資料を
コピーしてもらうように頼みました。
「ホチキス止めは右左どっちにするってありますか?」
後輩は訊きました。
「ないよ」
そうすると
「佐藤さん(ぼく)、左利きですよね?」と。
ぼくは左利きなので「左だよ」と答えると
「分かりましたっ」と言ってコピーを取りに行きました。
どうして利き手なんか訊いたんだろう。
けど、後輩がコピーをとって返ってくる頃にはそんなことは忘れて
その資料を使って打合せに出かけたのです。
打合せしている最中に
何の気なしにいつもよりもどこかスムーズだと感じて
どうしてだ、と考えてみました。
そしたら資料のホチキスの位置なんですね。
左利きって左上にホチキスされていると
ペンを持っている手で紙を後ろに送らないといけないので
なんだかぎこちなくなってしまうんです。
ただ、その日の資料は右上にホチキス止めしていました。
そうすると、右手で送って左手で書くことができるんです。
「佐藤さん(ぼく)、左利きですよね?」
これはそのために訊いたわけでした。
相手の利き手を知った上で心地の良い状態を作り出す。
この一件で
ぼくはすごいことを教えられました。
大きい小さいという仕事は金銭的な規模ではあるのかもしれないけれども
仕事の基本は
自分が与えられた仕事を把握して
それが誰のためであるかをきちんとふまえ
その人の嬉しいポイントを知り
それを自分の仕事でできる限り実現すること。
もっとちゃんとした仕事が欲しい。
でかい仕事がしたい。
そういうことばかり考えてしまうのですが
コピー取りのような誰にでもできる仕事だからこそ
自分が誰かのためにできる仕事にできないか
と考えられなければ
その先の仕事は決して無いんだなあと身をもって実感しましたし
こういう仕事をしていれば気付いてくれる人は確実にいるよな、とも思います。
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