人生かっぽ

人生かっぽ —佐藤大地ブログ

哲学、言葉、人生観、仕事、恋愛、など人生をかっぽするような物語をつむぎます。宮城県 仙台市を主な活動拠点とする佐藤大地のブログです。2014年からEvernote公式アンバサダー。大学院では政治学を研究していました。

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「こうしてよ!」と不満ばかり言う人は彼の「彼女のスープへの一言」から学ぶことがある

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「今日、味薄い」夕飯を何口か食べて旦那さんが奥さんに向かって言う。
「遅いよ」彼女が待ち合わせに遅れた彼氏に激怒して言う。
「最近効率悪いぞ」上司が成績不振の部下に向かって言う。
ぼくらが周りを見渡せば、そういう状況は飽きるほどよく見える。


仲良くさせてもらっているカップルの部屋にお邪魔させていただき、
ご飯をご馳走させてもらっていたときのこと。

「あれ、今日は味薄いんだね?」
スープを飲んでいた彼氏さんのほうが、彼女に話しかけた。

Soup
Soup / m01229

まだ飲んでなかった彼女さんは、確かめるためにスープを飲んで
「あ、ごめん、塩味足んなかったかも」
「大地くん、足りなかったら塩足してね?」
「あ、はいわかりました」
そのやりとりに、優しさを感じた。


あとで片付けを手伝っていたときに、こっそり聞いてみた。
「彼氏さんのあの言い方、やさしいっすね」
「ん?」
「ほらスープ飲んだときに『薄いんだね?』って聞くじゃないですか。
 『味薄い!』とか言わないで」

ああ、と彼女さんは何のことか考えてから思い出す。
「そうなんだよね。彼、基本的に『こうして!』みたいなことすぐ言ったりしないから」

これ、さらりとできるようで、実際できないことだよなあ
前日のことを思い出しながら、思う。



「味薄いな」
数口野菜炒めを口に運んだ親父が言った。
「は い は い、今度からは 濃 く しますね」
一文字一文字を強く言う感じから、母の怒りが出ていた。

あとで話に出たのが、味見をしていなかったということだった。
ぶっきらぼうの親父だから、そういう場面はよくあった。
けど、見ていて気持ちが良いことではない。


前日にこれだったから、
余計にその彼氏さんの言葉がとてもいいなあと思った。




自分が先手じゃないと気が済まない人


Miso soup
Miso soup / WordRidden


ぼくは、相手とやりとりをするとき、「先手」じゃないと気が済まないのです。
自分の言いたいことを真っ先に言わないと気が済まない。

相手が自分の思っていたことと違うことをしてきたり、都合の悪いことをしてきたら
「こうしてよ」ということをすぐに伝えたがっていて。
「遅れないでよ」「早くやってよ」「味濃くしてよ」


相手の都合なんておかまいなし。
まず自分の言いたいこと。まず自分の要求。
先手にこだわる。


ただ、相手には相手の事情があって、
それは自分から見たらどんなに小さなことでも、
相手にはそれなりに大きな障害だったりして、
それを無視して
ああしてよ、こうしてよ、なんでできないの、と言われたら
自分がそっちの立場なら
「こっちの都合も考えないで!」となるし、
「じゃあ自分じゃない人にやってもらってよ!」ともなりかねない。

「喝を入れる」と言えば聞こえは良いけれども、
「自分中心」でもあるわけで。
「相手は自分を分かろうとしてくれない」という不満がぽたぽたと募っていく。


わざとくさい聞き方は逆効果

Salt
Salt / Leonid Mamchenkov


ただし、
かたちとして「聞けば良い」んだろ
ということではないと思うのです。


「素直に聞いてくれるから、素直になれるんだよね、わたしも」
皿を拭きながら彼女さんが言ってくれたこと。
「たぶん、嫌味みたいに言われたら、キレてると思うし
 本気で聞かれたり、本気で心配されたりするから、こっちも素直に『ごめん』とか言えるから」


本当に「どうした?」という気持ちがあるから、
相手も素直に「あ、失敗した」とか言えるわけで。

「味薄いんだね?(もっと濃くしろよ)」
という本当に伝えたいことを隠すような言い方は、
おそらくただの嫌味にしかならないんだろうと。


もしかしたら自分が知らない理由が、相手にあるのかもしれない。
まずそう思うことが、はじめの一歩なんだろうと思います。
今日の相手のことなんて、意外と知らないものです。



「それでもきちんと言ってくるから、彼も。
 『おれもうちょっと味濃い方が好きだなあ』とか。
 そうやってハッキリ言ってもくれるから、わたしも安心できる部分あるし」


相手のことをちょっと気にして、自分のことを伝える。



  ***




「味が薄いよ」よりも「どうしたの、今日ちょっと味薄いんだね」
「遅いよ」よりも「何かあった?今日ちょっと遅かったけど」。
「最近効率悪いぞ」よりも「どうした、最近効率悪いけど」


「また、お邪魔してもいいっすか?」
「もちろん」
という会話の後に、一週間したら、また夕飯にお邪魔していた。



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人生を、かっぽしよう
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