人生かっぽ

人生かっぽ —佐藤大地ブログ

哲学、言葉、人生観、仕事、恋愛、など人生をかっぽするような物語をつむぎます。宮城県 仙台市を主な活動拠点とする佐藤大地のブログです。2014年からEvernote公式アンバサダー。大学院では政治学を研究していました。

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個性がなくて悔しい毎日を送っている人へ【僕のヒーローアカデミア】【レビュー ネタバレ注意】

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あなたにとってのヒーローになりたい。
と誰かに言ったことあります?

ぼくはある。

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本当にどうしようもなくダメ恋愛をしてきた昔の恋人を救いたいと思って、
まだ付き合っていない頃にそんなことを言った。
今思い返せば、どうしてあんなことが平気な顔して言えたんだろう。
青臭くて苦笑いしてしまうセリフ。
その青臭さたるや、熟れる前のバナナくらい青臭い。
スーパーで買ってきて意気揚々と包丁で切ろうとしたら全然歯が立たないアボカドくらい青臭い。



そんなことはどうでもいいのだけど、
ぼくは実は
自分の才能とか個性とか、力とか、
めっためたに打ちひしがれた経験が2度ほどある。

今日はそんな才能や個性が打ちひしがれた人生経験をお持ちの方が奮い立つような作品
『僕のヒーローアカデミア』
について少し語りたいと思う。

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ぼく2度挫折しています

ヒーローになりたい。
とまでは言わないにしても、
誰かの支えになりたい。世の中のためになりたい。
そのために自分が何か力になれるはず。
そう思ったことは誰しもどこかであると思う。

ぼくは一度起業しようとして失敗したタチだ。
ウェブサービスを2度ほど立ち上げようとして喧嘩状態になって終わったこともある。


無力を痛感した。


その周りで、見事にうまくいっていく知人たちをたくさん見てきた。

お前はセンスないよ
と言われているようだった。

無理だからやめとけよ。
と言われたこともあった。
当てずっぽうではなくて、真実だったから余計に落ち込んだ。


世の中のために何かできるはずだったのに、無力すぎて笑えた。

ヒロアカ観て

先日、
『魔女の宅急便』の映画のレビューで「個性」ということについて書いたら、

www.jinseikappo.com


それを読んだインスタのフォロワーさんから

『僕のヒーローアカデミア』をぜひ観てください。

と言われた。
ついにこの日が来てしまったか。

鬼滅にハマったぼくの視界に何度も入ってくる「あなたにおすすめ」の作品の1つだ。
この感覚はFacebookで「もしかして友達かも?」と何度も出てくる人の感覚に似てる。


そこまで言われるともう気になってしまって観ることにした。
Huluで観られるっていうんで、Huluで観ることにした。
ちなみに、Huluは2週間まで無料で観られるのだけれど、
『僕のヒーローアカデミア』(以下ヒロアカ)はハマりにハマり過ぎて
無料の2週間で現在公開されているシーズン4全88話を全部観てしまった。


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ここからは、アニメのネタバレも入っています。
それでもいいよという人は観てください

まだ観ていない人はこちらから
観てください。


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●あらすじ

舞台は全人類の80%が超常能力「個性」を持つ世界。そこでは個性を悪用する敵(ヴィラン)を取り締まる「ヒーロー」が憧れの存在となっていた。ヒーローを夢見る少年、緑谷出久(みどりやいずく)はしかし、何の能力を持たない「無個性」だった。それがあるとき、No. 1ヒーローのオールマイトに出会うことで人生が変わっていく……。これは出久が「最高のヒーロー」になるまでの物語である。

ヒロアカは「成長」「思考」の作品

体内から爆発するエネルギーを出したり、
氷を出したり、火を出したり、
重力を自在に操ったり、
エンジン機能を搭載してすごいスピードで動き回れたり……
一見するとこの手の作品は華々しい個性でドンパチ闘うストーリーになりがち。
ワンピースとか、そうだよね。

ただ、この作品はそうではない。
主人公は「無個性」なのだ。

それがNo. 1ヒーローオールマイトとの出会いで一変する。

オールマイトの超パワーを生み出す個性「ワン・フォー・オール」は人から人へと譲ることができる個性で、
緑谷出久はなんやらかんやらあってその個性を受け継ぐことになる。
人生は意外となんやらかんやらでコトが運んでいく。



ヒロアカで大事なことは、
もともと熱烈に誰かを救いたいと願っている人間が
もともとは個性を持っていなかったのだけれど、
個性を持つことになり、
その上でヒーローを目指す。
ということ。

そこで出てくるのは、
「自分との対話と葛藤」


最初っから個性をうまく扱えないどころか、その個性があまりにも強大すぎるので、下手に使うと自分の体がバッキバキに壊れてしまう。
だから、使い方を考えて、練習して、目の前の困難を越えていかないといけない。

周りの人間が幼少から個性が発生してある程度使い慣れているのだけど、
緑谷出久だけは、他の何十倍、何百倍とその個性との付き合い方を考えないといけない。


考えろ

考えろ、

考えろ


ヒロアカには「考えろ」という言葉がたくさん出てくる。

主人公の緑谷がとにかく繰り返す言葉で、
なぜそんなに繰り返すかって言うと
それは個性に恵まれていないから。

突然引き継いだ個性を扱えないからというよりは、
見ていると、
もともと幼い頃に「生まれながらして個性はない」
と言われても、なんとかヒーローになりたいと諦めずに「考え」続けてきたから
なのだとぼくは思う。

そして考えろという言葉は緑谷以外も言い始める。
緑谷の影響で、周りの人間も絶体絶命のピンチになると「考えろ」と言う。


「デク(緑谷のこと)だったらどうする?」と。



実はみんな個性を持っているだけで「身につける」ということができていない。
けれども限界を超えるために個性をどう使えばいいか分からない。
だからこそ個性と向き合わないといけない。
それを一番理解しているのは無個性だったデクだった。

この物語で「考えろ」とはつまり、
自分の前に立ちはだかる困難の前で「自分の個性と向き合え」という言葉に聞こえる。
その困難を超えるのが、ヒーローという存在なのだ、と。

打ちひしがれても、それでも

緑谷だけではない。
幼馴染の爆轟や、優等生の轟、憧れの対象であるミリオなど、
この物語には自分の個性と向き合ってそれをどう使うのかという奮闘の姿がめちゃくちゃに散りばめられている。

自分が自信を持っていた個性が打ちひしがれる瞬間が何度もある。

それが、見ているこちら側のどこか忘れかけていた個性が打ちひしがれた瞬間と重なって胸がぎゅっとなる。

そして、それでも立ち向かう緑谷出久を、自分も生徒のひとりのような気持ちで見て勇気をもらってしまう。

物語の中では、緑谷出久は
「たまたま個性をもらった人間」
というように見えるかもしれないけれど、そうじゃない。

個性がない。だけど諦めない。悔しい。
そう思って、でもなんとか自分のできることを最善やってきたから
彼のところには個性がやってきた。
それがワン・フォー・オールという個性のかたちをしていただけ
というようにぼくには見えた。


打ちひしがれて、
打ちひしがれて
打ちひしがれたとして、
考えていきたい。
そう思わせてくれる作品です。


『僕のヒーローアカデミア』
ぜひご覧下さい。


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