人生かっぽ

人生かっぽ —佐藤大地ブログ

哲学、言葉、人生観、仕事、恋愛、など人生をかっぽするような物語をつむぎます。宮城県 仙台市を主な活動拠点とする佐藤大地のブログです。2014年からEvernote公式アンバサダー。大学院では政治学を研究していました。

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世界を変える洗い物をしよう

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「世界を変えてくれ」


今あなたが自宅の椅子に座っている。


「よし、やろう」

あなたはナイフとランプをかばんに詰め込んで
家を飛び出すだろうか?


僕ならそんな簡単にできない。

簡単にやってのけてしまうあなたを尊敬する。



「じゃあ、洗い物をしろ」


僕は大きな声で言うだろう
「うん、僕、洗い物は得意だ」



世界を変えること
洗い物を洗うこと

どちらがすぐに立ちあがってやりやすいだろうか?

僕は後者だ。

けど、どちらが重要だと感じるだろうか?

おそらく前者ではないだろうか?


なぜすくっと立ちあがれないのだろう?







僕は今、仙台という都市に
語りあうための場所をつくっている。


都市部では
田舎のように近隣という考え方がない。

同じ場所にいるからと言って
コミュニケーションが勝手に発生するわけでもない。


それがほっとするときもあれば
それがさびしさを呼ぶ時もある。


僕はそのさびしさを強く感じた。


人がすれ違い続けるまち


そのまちを「ぶつかる場所」にするには
イベントをするしかない。

それじゃダメなのだ。
いつでも開いている場所がないといけない。



自分が駅と学校を行ったり来たりする経験から
そんなことを感じた。


いわゆる使命感っていうものだった。


僕は人と人が集まって
そこにいる人たちが自由に集まって
カップを片手に
お菓子でもつまんで
一緒に笑ったり
一緒に怒ったりして
仲良くなってしまうような

そんな素敵な場所を作りたいと思った。


けれど
どうして良いかわからなかった。

どこから手を付けて良いか分からなかった。


理想は大きい
けど所詮は絵空事


やったら面白いんじゃないの?

と言ってくれたけど
どうやれば良いか分かっている人は少なかった。


試しに自分なりに大学の仲間を集めて
ゼミのようなことをやってみたけど

「何か違うんだよなぁ」
と首をかしげた。


そんなときに友人から
「こんなイベントに誘われたんだけど一緒に行かない?」
と言われて討論のイベントに参加した。


4〜5人の小さなグループに分かれて
テーマについて自由に話すイベントだった。



そこに参加した時に
「あ〜こうやってやれば良いのか」
と少しだけ気付くきっかけになった。


このイベントの
この部分とはやりたいことが同じだけど
この部分とは違うんだよなあ

と思ったけど

それを基準にして違う部分を修正してしまえば良い。


少なくとも
「どういう風にやれば良いか」

「どういう風」
が分かったわけだ。


そこからは
とにかく沢山情報を集めて
近いことをやっている人の例を見ては
たくさんイメージを得たし

手法をとにかく勉強して
自分のやりたいことと比較した。





「どういう風」
のイメージが付いていなかったときは


雲をもつかむようなことで
やるべきことをやっている実感がなかった。






こんな感じかな?






と思えることは

何かを実行することで大事なのだと思った。


雲をつかむことを
泥をつかむこと
くらいにすればあとは大分楽になる。



あなたは山に行かなければならない。

「山の中に見たことのないくらい大きな生き物がいるらしい」
と声をかけられるか

あるいは
「山の中に体長3m、体重180kgのヒグマがいるらしい」
と声をかけられるか


どうせいかなければならないなら
これくらいのヒグマだ
と言われたほうがイメージしやすく
どうすれば良いか対策を考えられる。


つまり





「見えない」「分からない」ということのほうが
恐怖なのだ。
そして恐怖は自分の足を止めてしまう。







実際はその大きな生物が
めちゃくちゃ首の長いキリンであるだけかもしれないのに。





グラミン銀行という銀行がある。

バングラデシュで貧困層のために
少額を融資する銀行をつくったことで
貧困層の生活レベルを上げた。

創設者、ムハマド・ユヌス
その功績からノーベル平和賞を受けた。


しかし、彼も最初は
「貧困から人々を救いたい」
と願うだけの、大学教授だった。


そんな彼は
バングラデシュのジョブラ村に住む一人の女の子の生活を救いたいと心から願い
その村で貧困にあえぐ人たちを救うために
27ドルのポケットマネーを融資することから始めた。

彼にできることはそこだった。


複雑なシステムを生みだすことでもない。
膨大な資金を集めることから始めることでもない。

とにかく自分が出せる分を融資した。


『世界を手のひらに乗せ、ものごとを烏の視点だけから見ていると、人は傲慢になり、はるか遠くから見たものがぼやけて見えることを忘れてしまう』
ムハマド・ユヌス−「小さく賭けろ!」



グラミン銀行のように例のように

「世界を変えること」

ぱっと言われてよく分からない。
だから怖い。
だから動けない。

それは
「山の中に見たことのないくらい大きな生き物がいるらしい」
と言われているときと同じ。


「世界を変えること」
それは家事を手伝い
お母さんを楽させること。
だから「洗い物をしよう」

こうすればどうやれば良いか分かる。
そうすれば動ける。



世界を変えることはできる。
目の前にいくら大きな課題があってもできる。







まずは情報を集めよう。






山の中にいる大きな生き物ははどれくらい大きいのか?

世界は今どんな状況にあるのか?

世界の他の人たちはどんな風に世界を変えているのか?





そして自分ができることから始める。





超巨大なヒグマが山にいるならば、ヒグマ対策を考える。

世界が今どんな状況にあるか分かったら
その状況についてインターネットで記事を読む。

世界の他の人たちの世界の変え方が分かったら、その人の著書を読む。




「世界を変えてくれ」

今あなたが自宅の椅子に座っている。

ナイフとランプをかばんに詰め込んで
家を飛び出すことはやっぱりできない。


けれど
「よし、やろう」

そう言うことくらいはできる。





PS
今回の将来像を行動にする方法をスキルとして具体的に書いているのは以下の記事です。
実践したい人はどうぞ。

記事を読む↓
「夢を具体的な行動にしたい?こうしましょう」


PPS
ムハマド・ユヌスの活動やグラミン銀行の実現に至るまでのエピソードについて詳しく書いている本はこちらです。
書籍を見る↓