強みを見つけたいときは「一丁目一番地の1番」になることから始める
なんでもいいから自分の武器が欲しい。
他の人にはないアピールポイントを使って活躍したい。
「強みが欲しい」
そういう話を最近する。
そんな話が出ると、巷の本にはよくこうある。
「自分だけの1番を見つけ出しなさい」
と。
至極真っ当だけど、
いや、それむずいよ。
強み
というものを探し出そうとしている人と話をしていると
そもそも「自分なんて…」とか「これくらいなら世の中にもっとたくさんできる人が」
とおっしゃられる。
そんな方々にとって
「自分だけの1番を探し出しなさい」
というのは、
「だからそれを聞きたいんじゃん」
と言われておしまいになる。
自分だけが活躍できる場所を探し出す。
難しく書けば「ブルーオーシャン」なんて言ったりする。
自分だけが魚をとりまくれる海を探し出す。
けど、それが難しいんだよ、という話。
自分が得意なことなんて、
探せばいくらでももっと得意な人がいるもんで。
しかもそういう自分よりも上の人ってなぜか
みずから血眼で探し出してしまうものだからタチが悪い。
で、自暴自棄。
だから、「世の中で自分だけの一番」なんてのは
少し考え直さねばならんですよ。
まず、「強み」ってのは
「好き」というタネを育てた結果、
果実として実るものだと思うんです。
強みとかなんとか言う前に
誰かれかまわず好きなことを「好き」と言ってみる。
そうすると、周りが勝手に勘違いしてくれる。
「これについて詳しい人」
という意識がみんなに植えつく。
今はSNSの時代だから、
噂とか紹介が飛び交うのも早い。
「〇〇と言えばあの人」
という情報がすぐに飛び交うし、
それがご近所さんだけじゃなくて
遠く離れた知り合いにまで及ぶ。
そうすると、軽い頼まれごとがやってくる。
「この料理ってどうやったらうまくできるの?」
とか。
頼まれごとは「好き」のタネを育てる肥料で。
好きだから、
わからなければ自分で調べたり
ウンウンうなってたくさん考える。
そうやって頼まれごとに対して自分を磨いて行くと
それまで身につかなかった知識が身についていって
「得意」とか「強み」とかに少しずつなる。
だったら
「これ興味ありますよ」
と言っといたらいい。
料理やってます。とか。
文章書いてます。とか。
音楽やってます。とか。
発信しないのは損だ。
とか言うけれども、ほんとにそう。
で、「強み」なんて最初から世の中で一番レベルにはならない。
だから、まずは「一丁目一番地の1番」になればいい。
自分の常日頃接している人くらいの範囲でいい。
SNSなら自分のよく見るタイムラインの人たちくらいの範囲でいい。
そうやって
「好き」という宣言が頼まれごとを呼び、知識が増え
「強み」になっていく。
一丁目1番地では〇〇と言ったらこの人
という噂がさらなる頼まれごとを呼び、
それが自分の「強み」の果実を大きくする。
そして次は一丁目2番地まで、次は一丁目3番地まで、
それから一丁目全体へ。
なんて続いて行く。
そんな感じ。
まあ、そもそも「好き」がないんだよ。
って言う人はこちらの記事で紹介している、
みうらじゅんさんのすばらしい本を読んでみてください。
人生を、かっぽしよう