現実世界から逃げて何が悪い?
「いじめられてるんなら本を読むといいんだよ。いじめられてるときに、図書館行ってたときは、おれ気持ちラクだったもん」
タラコのパスタを口に運ぼうとすると聞こえてきたのは、男2人組みの会話だった。
いじめられてたときさ、誰だっけかな、大学の先生だったか、
いじめられたときに図書室で本を読んで違う世界にどっぷり浸ることが救いだった。
みたいな話をしていた。
「大地の小説はいつもどこか違う世界に飛び出していく話ばっかりだね」
そんな母親の言葉を思い出したのは、
部屋の片付けをしてると、
昔の小説のノートがゴソゴソと出てきたとき。
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電車のバスケ高校生が思い出させてくれたあの日のこと、Kのこと
この前、電車の中でバスケットボールを高校生が小脇に抱えていた。
見れば出身高校のジャージを着ていた。
駅の中でバスケットボールを持っていればそりゃ目立つ。
思わずぼくは彼から目を離せずにいた。
一緒の電車に乗るので、多少怪しいながらも後ろからずっと見ていた。
で、その子の友達も一緒にいたのだけど、友達と話しながらもその子はずっとバスケットボールを両の手でさすったり、手の中でぐるぐると回したりする。
懐かしい感覚になる。
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「意識高い系」であることを恥ずかしがっている方々へ
ぼくには、はじめて会った人に「大地さんは意識が高い学生ってので有名でしたよ」と言われてむっとした経験がある。
その意味は、かなりネガティブっていうよりも、どこか指をさして笑うような感覚に似ている。
ぼくも大学生の頃はよく言われたし、じぶんの知らないところで言われていたということをよく聞いた。SNSってこわいね。
最近、安保法案で話題になったSEALDs(シールズ)叩きとか、「どうして解散するんですか?」の小4偽装サイト問題でも同じような匂いを一部で感じてて。
で、あまりにも言われるからこう言うようになって。
「ぼくは意識が高くはありません」
同じようにして、ほかの人たちがその看板を取ってもらうようにいっているのも聞いたことがある。
「私、意識高い系じゃないので」
「うちは意識高い系じゃありません」
今思う。
というか、やっぱり思う。
意識高いことを恥ずかしがるなんて、おかしかった。